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2012/01/07

風呂掃除をしててふと

今年初ロカンダ。
七草粥。
「宗像教授異考録」、eBookJapanでは10巻しか出てない。はやく続きを(全15巻)。
Keynoteとにらめっこ。

風呂掃除をしててふと「アンドゥファイルシステム」のことを思い出した。学生の頃だから、1984〜88年あたり。大学で聞いたか誰かが研究してたか、Oh!MZ編集部で聞いたか読んだかした……古すぎて記憶は曖昧になるばかりなので、名前も違うかもしれない。
一見、ファイルやディレクトリが普通に見えてるんだけど、それぞれ過去のバージョンを持っていて、いつでも古い状態に戻せるというファイルシステムの話で、あの頃はストレージもメモリもわずかなリソースを工夫して使ってた時代だから、現実味はないなという感じだったのだけど、今から思えば重要な概念なんだよなと。

なぜそんなことを思い出したかというと、なんでだっけ。そうだ、その前はiPadを触ってたんだった。
以前から、パソコンのOSの問題ってファイルシステムだなと思ってて、あの「ファイルやフォルダの概念」が一般にはわかりにくく、さらにそれを管理するとなると、難易度が高い。わかってても、数が膨大になってくると自分で管理するのがどんどんめんどくさくなる。
わたしが最近iPhotoやApertureばかり使ってて、直接写真ファイルをいじることがないのは、さらにPhotoshopをほとんど使わないのは、その辺が理由。元ファイルの場所や状態を意識しながら作業するのってめんどくさいし、もうそんな時代じゃないよなと。「間違って保存した」とか「保存してないのにアプリが落ちた」とかそんなことに一喜一憂するのはなんか違うよなと。
iOSはユーザーがそれを意識しなくていいように作ってある。でもその分カメラロールはひどいことになってて、画像がナン1000枚にもなったときにどうしてくれようという感じ。まだその辺に改良の余地があるんだけれども。カレンダーによる検索やレート機能くらいは必要だろうに。なんか次あたりその辺に手をいれてきそうな気はする。
パソコンはないけどiOS機は持ってるというユーザーが増えるにつれ。

Lionになって、アンドゥファイルシステムに似たことができるようになった。
今、Keynoteで資料を作ってるんだけど、これ、「書類を元に戻す」機能でいつでも過去のバージョンに戻れるのだ。
アプリが対応してる必要があるけど、試行錯誤しながら作業してるときにこれはありがたい。
昔は、いちいちファイル名を変えてバリエーションを保存してたりしたからね。

TimeMachineを使えば、少なくとも1時間単位で前のバージョンにある程度戻せる。バックアップであると同時に、特定のファイルを以前のバージョンに戻せるという点ですごい機能なのだ。

Lionを使ってて、システムやアプリを再起動したとき、以前の状態に戻そうとするのはありがくもあり邪魔なときもありなんだが、考え方としてはすごくよくわかる。

Photoshopなんか一番その辺を考えるべきソフトなのにね。まあPhotoshopでそれをやるとかなりたくさんのリソースを必要とするのだけど、Photoshopのヒストリー機能だってなんかハンパだし。バージョン管理みたいな機能をうまくもたせられればよかったのにと思ってる。
機能を増やすことより、そっちが大事だろうに、と。

90年代にペンコンピューティングが話題になったけど、その筆頭だったのがGo社のPenPointで、あれは見事に既存のファイルシステムをちゃらにして、ファイルとかディレクトリとか保存とかそういう概念をなくしてた。あれは面白かったな。結局、様々な理由で(ハードウエア性能が足りなかったとか、マイクロソフトがWindows for Penを出すとかなんやかやと動き出してそれに巻き込まれたとか)終わっちゃったけど。
あの頃夢想されたタブレットコンピュータが、PenPointよりずっとシンプルなiOSで成功したというのもまた面白いところか。

アップルがスゴイのは、互換性に縛られて、前世紀的振る舞いをひきずりつづけていたパソコンを何気なく今世紀用に進化させてる点で、上記のバージョン管理の話もそうだし、フォトストリームもそうだし、AppStoreもそう。
箱入りパッケージという形態はもう終わりかけてたんだけど、その代わりのオンライン販売はそれぞれのソフトハウスへ行ったりダウンロードサイトで探したりと形が定まっておらず、一般のユーザーには使いにくいものだった。そこにAppStoreを持ち込んで、箱入りパッケージという形を終了させたのだ。
Amazonなどがもっとはやく大規模にそれをやってれば事情はもうちょっと違ったかもしれないけど、結局アップルが自分でやる方が早かったんだなあ。

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