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2013/01/06

地図ナイト4で東京の地形に親しむ日

お台場にある東京カルチャーカルチャーで「地図ナイト4」が開催されたのである。
昨年末にそれを知り、
ひとりでカルカルに行くのも寂しいなと
お友達の散歩達人夫妻を誘ったら、チケットまでとってもらっちゃって
ありがたや。
で、行ってきたのだ。
カルカルへ行くのは昨年のお盆に続いて2度目なんだけど
混沌の屋形風呂: 猫モノナイトおもしろかったす
あのときは出演者のひとりとしてステージ上にいたわけで、
客としてははじめて。
満席でびっくり。前売りで完売だったとか。
大人気だわ。
隣にひとりで来てた女性が地図ナイトは毎回来てるというので尋ねてみると、
ここまで席が埋まったのははじめてみたという。

「東京スリバチ学会」の皆川さんが出演するからスリバチ学会の面々が訪れたからじゃないかという説。
 実はわたしの目当ても皆川さんで、
「東京「スリバチ」地形散歩」を読み終わって巻末の参考文献を何気なく見たら、
わたしの「東京古道散歩」ははいっていて、ひゃあ、
これは一度ご挨拶していろいろとご教授願いたいと思ったわけで、
休憩時間に皆川さんに挨拶して、先日出た「東京さんぽガイド」を贈呈しようと思ったら、すでに購入してくださってて、ありがたすぎます<(_ _)>。

で、地図ナイト4だけど、正式にはこちら
地図ナイト4・新年会「凸凹vsスリバチ!東京びみょ~地形!」 TOKYO CULTURE CULTURE:@nifty
東京の微妙な地形を楽しもうという夜で、
メインは日本地図センターの平井氏と小林氏。
ゲストが、東京凸凹地形案内の著者にして日本地図センター客員研究員の今尾氏と
東京スリバチ学会会長にして、東京「スリバチ」地形散歩著者の皆川氏。
前半が導入部で東京の地形変遷とその基礎知識。
う。わたしは名古屋で育ったので習ってません。。
続いて、
皆川氏による東京スリバチ地形の楽しさ。
3方を囲まれた谷(まあスリバチなら四方を囲まれないとだめだろというのはおいといて)をスリバチとして、要するに東京の微妙な起伏を楽しむ、特に谷底を楽しむという話で。
東京にもローマのように7つの丘があるとか。
東京の7つの丘(笑)。たしかに。

スリバチの変遷として、江戸時代、台地の上は大名屋敷で、小さな寺や庶民やお店は低地におかれていたから、その名残で高いでかいビルは台地の上に、低地は低層の住宅地とより高低差が大きくなってるとか。

ここで「アースダイバー」(中沢新一)が出てくるともっと話がアッチの方に飛んでいくところだけど、さすがにそれはなく。
まあ、大名屋敷は広大な土地を持っていたので、まとまった土地を入手しやすく大きな建物を建てやすいというのはあるだろうけど、アースダイバー的に、低地の湿気があれこれ呼び寄せた的な展開も面白そう。

下町低地の微地形話も注目で、往古の千束池や浅草の微高地(隅田川が運んだ土砂で作られていて、浅草に古くから人が住んでいたのはそのおかげ)、江戸前島のなごりなどなど、知ってる人にはたまらない。

あとは、東京の北斗七星とか(笑)、いろいろと面白すぎてメモとってないので思い出せません。あほだな。

ここで休憩。日本地図センターによる物販コーナーは人だかり。

後半が今尾氏による東京の微妙な地形の成り立ちとその楽しさ
いきなり手書きの等高線図が出てきたのはわらった。

もう話が駆け足すぎてスクリーンの写真もとらず
ただ話を聞きながら笑っておりました。
帰りに著書を1冊購入。
東京の地形は面白い。

わたしが東京の地形に興味を持ち始めたのは「古道」が発端で、
古道って、土地の起伏をうまく利用して、上手に尾根道を走ってたり、谷地は川を直角に渡るように上手におりてたりするし、古道探索に欠かせない神社ってちょっと高台に立ってしで、微地形についてもいろいろ調べてたのだ。
自転車で都内を回ってると、否応なく地形を体感させられるし。
そんなわけで、普通の人はどうか知らないけど、
個人的にはめちゃツボでありました。
そうそう「東京さんぽガイド」でも地形の話はけっこう出てきます。

最後に「ミニミニ地図地理地形検定」試験大会。
14問(15問あったけど、ひとつはなしになりました)中11問正解で、
地図を1枚ゲット。
かなりひねた問題が多くて、世界中がネタになってたけど、一般常識で類推できるものが多かったのでそれなりに正解できてほっとする。正統派の問題がきたらたぶんアウト。

何しろ出不精なのでこの手のイベントって行ったことなかったのよね。
でも、カルカルがやっていけてる理由がすごくわかった。
こういう趣味的な集まりって楽しいのだ。
お酒を飲みながら趣味のトークショーを楽しむってアリなのだ。

楽しいのだけど、
・行ってみないとわからないので最初は勇気がいる
 (→ustで毎回生中継されてるので気になったら様子を見られる)
・絶対数が多くない愛好家にどうやって告知するか
 (→ネットを使えば幅広く告知できるし、面白そうなものは誰かがみつけてくれる)
という2つの壁を
ネットのおかげで越えられたのだなあ。

インターネットの発達で、たいていの用件はネットで済むのでリアルに人と会うことが減ってる云々と語られることがあるけれども、
わたしが知る限り、インターネットのおかげで「人とリアルに会う機会が増えてる」もの。
ネットで済む用件はそれですまし、空いた時間を人と会うことに費やしてるというか。
ネットのおかげで待ち合わせもしやすいし、集まりやすくなったので、集まった方が楽しいネタのときは容易に集まれるのだ。

わたしは出不精なのでその恩恵に授かれてはいないけど、
みんないろんなとこで集まってるなあと思うもの。
その延長線上にカルカルのようなネットと連動したイベントスペースがあり、
リアルタイム性を楽しむイベントが隆盛してるのです、きっと。


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