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2015/06/27

終わりなき過渡期がこの業界の面白さですお

昨日の日記で大事なこと書くの忘れてた。
樫尾俊雄氏の名言「発明は必要の母」。
つまり、ほんとの発明は必要だから生まれるものじゃなくて、
発明されてはじめて人々はそれが必要であったことに気づく
(あるいは、気がついたら必要なものになっている)
ということ。

で、今日はちょいと必要があったので終日納戸の片付け……
不要な段ボールを捨てたり、棚をバラして粗大ごみの手続きをしたり
してたら、段ボールから1995年のブルータス(マガジンハウス)が出てましたですよ。

実はマガジンハウスからの封筒が発見されて、
開けてみたら見本誌が入っていたというわけ←20年も開けてなかったんかい!

1995年12月15日号。約20年前!
特集はComputer AgeBook←書体はchicago!
しかも「ネットボーイの憂鬱」!
ネットボーイですよ。


日本でパソコン通信からインターネットへ移行しはじめたのが1995年。
当時WebブラウザといえばNetScape Navigater。
メーラーといえばEudoraという時代。
ほんとに初期の初期。

この時点で「ネットボーイ」なんて言葉が出てくるのがもうマガジンハウスでありまして、
そこに各界の人たちが「ネットボーイの憂鬱」というテーマで1/4〜1/2ページのコラムを寄せてるのだけど、
なぜかわたしもそこに寄稿してたんです。だから手元に残ってたんだけど。
こんなん。

文章は稚拙でけっこうイタタタタな感はあるんだけど、
要するに、今後は「個人がメディア」になる時代がやってくるけど
みんな自分がメディアとなることを自覚してないから
何かと大変そうだ
って内容。

今、ほんとにそうなってて面白い。

「人類メディア化計画」なんていいまわしがあるから、エヴァの「人類補完計画」のもじりじゃないかと思う人もいるだろうけど、
これ書いてる当時(95年だからエヴァの放送がはじまったころだと思う)、エヴァは見てなかったし存在も知らなかったのでまったくの偶然です。
その前に別のパソコン誌のコラムで、
テキストに続き音楽も映像も写真もデジタル化された、
森羅万象デジタル化計画だ、ってなことを書いてて、
それを自分でもじったというのが正解。

まあ当時パソコン通信をやってたし、その後インターネットがはじまって日記サイトが流行りはじめたのを目の当たりにしてたから、そういう未来が予想できたのは当たり前といえば当たり前な感覚だったわけで、それが20年前。

10年くらい前から本格的にそういう時代になり、
最近やっと、一般の人にもそれが浸透してきたわけで、
まだまだ過渡期で慣れてる人とそうじゃない人がまじってる、
ちょっとしたことで炎上したり
極端に扱われたりするけれども、
まあそのうち落ち着くだろうと思っております。

なんにしろ、過渡期が一番面白い。

この業界、ひとつの新しいことが生まれ、過渡期を経て落ち着こうとすると
また次の新しい何かが生まれて次の過渡期が到来する。
その繰り返しがたまらんのであります。
ケータイ電話も落ち着いたと思ったらiPhoneが登場し、
スマホも落ち着きかけたかと思ったらスマートデバイスが登場し、
それらを統合すべく、
マイクロソフトはWindows10で(8は拙速すぎましたな)
PCとタブレットとスマートフォンのOSを融合しようとしてるし、
アップルはそうはいわないけど、徐々にOS XとiOSのテイストを統一し
動作を同等にし、連携を深めてるわけで
目指すところは同じ。
いずれにせよ、過渡期で面白い。




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