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2016/09/15

EOS M5はとうとう出たキヤノン本気のミラーレス機っぽい

キヤノンの新製品発表会。
EOS M5。

いやもう初代EOS Mのときから
・EVFをつけろ。これからはミラーレス機でもEVFが必要になる。
だの
・この遅いAFはあり得ない。あとから出てきて先発組よりずっと遅いAFを積んでるとかいったいなんなんだ。
だの
さんざいっていたわけでありますが、
とうとう両方が満たされたのである。
キヤノンだってこういうモデルが必要だってわかってたと思うのだけど、
時間がかかったのか、それともM3まではあえてやらなかったのか。

個人的には
2015年のM3でEVF搭載とデュアルピクセルCMOSセンサー搭載を
やってくると思ってたので、
製品を見て拍子抜けしたくらい。

逆にいえば、EOS M5は今までのEOSの欠点を全部つぶしてきた
清く正しい王道ハイエンドミラーレスなわけだ。
オートフォーカスが遅い、とか「ミラーレスユーザーの不満」というより「EOS Mユーザーの不満」だろ、と心の中でツッコミツツ。 

ざっくりいうと
・コンサバなデザイン
・EVF内蔵
・タッチパッドAF(キヤノン風にいうとタッチ&ドラッグAF)
・チルト式モニタが下に180度ひらく
・デュアルピクセルCMOSセンサー
というのが新しいところ。

デザインは面白みがないという声もあろうが、そこに込められたメッセージが大事。斬新さよりも、その形状から「これはどういう人をターゲットにしてどう使って欲しいか」を読み解くのが大事で、キヤノンとしてはミラーレス機でも一眼レフと変わらないカメラなんですよ、従来のカメラ好きの人が安心して使っていいんですよといいたいのである。
対して、それまでのEOS Mには「レンズ交換式というけど、使い方はコンデジと変わらないんですよ。一眼レフを知らない人でも安心して使っていいんですよ」というメッセージがあったのだ。

そこである。もしここで斬新なデザインの「新しいカメラには新しいデザインですよ。さあ未来に行きましょう」ってボディだと、それを感じ取れる人にしか通用しないので、メジャーになるのは難しいのだ(デジカメの初期がそうだった)。
まあ光軸上にEVFを搭載しようと思ったらどうしてもこういう形になるしね。それなりに理にかなってるのだ。

タッチ&ドラッグAFはパナソニックを皮切りに、ニコン、オリンパスと搭載してきた「ファインダーを覗いているときにモニタはタッチパネルとして働く」という技。それを採用してきた。鼻で誤反応するといけないので、タッチパネルとして使えるエリアも左右右上右下など細かく指定できるのがいい。
未だこれを未採用なのは、タッチパネル未搭載のソニーと富士フイルムだけといって過言じゃない。

デュアルピクセルCMOSセンサーのAFは快適。とにかく快適。
かなり前から一部のEOSに搭載してたのに、これを一番必要とするミラーレス機への採用がここまでずれ込んだのはとても疑問。コストの問題だったかなんだったか。
ともあれ、これはいい。


ミラーレス界最速ってわけじゃないけど(感覚的にα6300の方が速い感じだ)
従来の遅かったEOS MのAFに比べればはるかによい。
EOS M3のAFが速くなったといって登場したが、やっと普通にミラーレス機と呼べるレベルで、しかも暗くなるとコントラストAFに切り替わるため従来のEOS M並に遅かったわけだが、
EOS M5のは暗所でも速い、明所でも具体的な速度はいえないが、M3より速くなってるという。
うむ。

最近のミラーレス界トレンドで未採用なのは
4K動画と
電子シャッターくらいじゃないか。
4K動画はいいとして、電子シャッターは欲しかったかな。

いやあ、価格的には、破格値っぽかった従来のEOS M比べるとまっとうなお値段に上がっているわけだが、レンズラインナップがまだまだアレな点を
マウントアダプターとEFレンズで補うと考えれば
とうとうキヤノンが本気のミラーレス機をだしはじめたといって過言じゃない。

しかもよくみると「電子ダイヤルが4つも」ついてるじゃないか(笑)。
下の写真を見ると、露出補正ダイヤルを入れて3つ、さらに背面にロータリーダイヤル(これは使いづらいのでアレなんだが)まである。このボディにダイヤル4つ。
DIAL FUNCもなかなか使いやすそうなのでよいのである。


いやあ、これはかなり使えそうだわ。
画質についても、このクラスのキヤノンは信用できるし。
わたしがミラーレス機に求める条件
・使えるEVF内蔵
・チルト式モニタ+タッチパネル
・タッチパッドAF
・高速なAF
・十分な専用マウントのレンズ
のうち、レンズ以外は全部満たしているのだから。

で、帰宅して、
ascii.jpに猫連載を書いてメールして、
明日の新潮講座用のプレゼン資料を作って
エネルギーを使い果たす。


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