ページ

2017/07/09

風雲児たちが面白すぎて←何をいまさら

iPadで延々とマンガを読む。
ちょっと前から読み出したのがみなもと太郎の「風雲児たち」。
ああ、みなもと太郎って「ホモホモ7」のイメージが強くて
まさか、あのギャグ漫画の手法でこんないい歴史大河モノを書いていたとは
知りませんでしたすみません。

ちょうど幕末についてもうちょっと知っておかないとまずいよなあと思ってて
ちょっと手を出したら、これが面白い。
しかも幕末を描く作品のハズなのに幕末まで全然たどりつかない。

なにしろ、幕末を描こうとして関ヶ原の合戦からはじめるんですから。

それどころか幕末に至る前に終わってしまってあらたに
「風雲児たち 幕末編」がはじまってそれが29巻まで続いても
新選組すら出てこないという始末で、
連載がはじまったのが1979年という大河すぎな物語なのだが
内容がすごくいいのである。
確かに関ヶ原からはじめなきゃいけないのだ。
薩摩も長州も関ヶ原の合戦の西軍側で、
江戸時代に冷遇されつづけた外様の藩なのだから。
さらに、幕末の一番大きなトピックは「開国」なわけだが
そこに向かって、幕府が嫌う蘭学を広めた人たち、
ロシアとの最前線にいた人たち、
当然解体新書の話や平賀源内や江川英龍の話も大事で、
そら、長くなるわ。
そうそう、シーボルトが再来日してたってこのマンガではじめて知りました。
実のところ、江戸時代、特に幕末近くって詳しくないので
このマンガでずいぶん勉強しております。
ギャグがふんだんにはいってるので、ときどき
これはギャグなのか史実なのかとネットで調べたりするのも楽しい。
みなもと太郎ってもう60歳すぎなのだが、
しれっと、まどマギネタのギャグをいれてきたりして
この人はいったいナニモノなんだと。
今まで知らずにいてごめんなさいとしかいいようがないです。
江戸時代って、変化と反動の繰り返しで徐々に崩壊していったのだなあ
というのがよくわかります。
突然ペリーが来て開国を迫って幕府が崩壊したわけじゃないのです。

で、やっと、最新刊まで来ました。

ああ、にしても、漠然と江戸時代の本を読むより、
このマンガの方が身につくわ。一本筋が通ってるから。
江戸時代って、鎖国でどんどん内向きになる江戸幕府と、
外の情報を得てどんどん外を向く人たちが戦いながら
終焉に向かったのだなあということがよくわかります。

歴史って流れがみえてくると俄然面白くなるのだけど、
江戸時代ってそれまでに比べて淀んでるイメージがあったのだよねえ。
でも実際は違ったのだ。流れたり堰き止められたりまた流れたり堰き止められたりを
繰り返してたのだ。

面白い。


0 件のコメント:

コメントを投稿