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2018/02/15

富士フイルムのX-H1が発するメッセージを聞け

富士フイルム新製品体験会。

要するに新製品発表である。
一昨年は京都でX-Pro2(これは行ってない)
昨年は東京でGFX
今年は東京でX-H1
と念頭のハイエンド機発表である。

場所は赤坂のANAインターコンチ。
赤坂駅から古地図を見ながら歩く。


発表会から。

まずはミラーレス一眼の時代が来ましたよ、という話。

そしてX-H1の登場。

どの製品もそうなんだけど、
カメラもその製品が持つメッセージってものがある。
カメラ自身が「わたしはこういう人にこう使って欲しい」あるいは「わたしはこういう人がこう使うことができるように生まれました」的なメッセージを持ってるのである。

新製品を前にしたら、その製品が発するメッセージを聞くことからはじめなきゃいけないしそれができてやっといいレビューがかけるってもんだ。

X-H1は2つ。
ひとつは「過酷な環境へ持ち出して使ってくれ」。
堅牢で防塵防滴でボディ内手ブレ補正を搭載して
しかもシャッターがフェザータッチになって、

つまり、このカメラは寒いとか濡れるとか暗いとかそういう過酷な環境で使えるよというメッセージだ。

その代わり、ミラーレス機ながら650g超と重い。
過酷な世界へ持ち出すミラーレスってことで
そういう意味ではオリンパスのE-M1 Mark IIにちょっと近い。
大雨や雪の日でもE-M1 Mark IIは持って行けちゃうから。
X-T2やα7系はちょっとそういう環境に似合わないもの。
だから、X-Tシリーズじゃなくて、新しいX-Hシリーズを立ち上げたのだろう。

もうひとつは「動画」。映像作品を撮れるカメラになったというメッセージで、
シネレンズも用意されたし、動画用のフィルムシミュレーションもついた。

なぜデジタル一眼が最近本格的な「動画機能」を搭載するのか。
先日サイカ先生に聞いたところでは、
スチルがメインだけど、動画も必要、って現場が増えてきてるので
カメラもカメラマンもそれへの対応を迫られているんだそうな。

なるほど、である。

そう考えればどういう人がX-H1を選ぶべきかわかる。
多少重いのは気にならないから堅牢性のあるカメラが欲しいって人にもいい。

わたしがXシリーズに求めてるのはHじゃなくてTなのだってことで、
X-T3にボディ内手ブレ補正がついたら買い換えようと思ったのであった。

でも、X-H1の新しいシャッターユニットはいいわ。
軽くてショックがめちゃ少ない。X-T2より全然少ない。
α7系より全然少ない。
あれは気持ちいい。
手ブレ補正も発表会で触った限りではけっこう効きそうで、
それも羨ましい。

ああ、ここまで頑丈じゃなくていいから、ここまでの動画機能はいらないから
手ブレ補正がはいってこのシャッターユニットを搭載した新型のX-Tが欲しいわー。




ただグリップ部がGFX的デザインになったことで
露出補正ダイヤルがなくなったのは残念。ボタン+電子ダイヤルになった。
電子ダイヤルがX-T2に比べてしっかりしたクリック感になったのも
そのせいだろう。


ともあれ、よいカメラですよ。
650g超とはいえ、このクラスの一眼レフと比べてみると、
D500が860g、EOS 7D Mark IIが910gなわけだし、あれらに比べると薄くて軽いし。
ミラーレス機のメリットを発揮できる現場ではかなりイケるカメラかと。
スチルもムービーも、となるとミラーレス機の方が構造的に向いてるし。

そんなわけで
久しぶりにカメラの発表会へいって懐かしい人と再会したり
カメラクラスタの人たちと話をしたりしてちょいと頭が活性化。

夜は新宿の都恋堂で仕事の打合せ。
ちょいとイレギュラーな仕事がひとつ入りそうである。
打合せのあとはあるるで猫。
X-T2 + 50mm F2 で。


帰宅して家電批評の仕事をひとつして寝る。

さて、キヤノンやニコンはどういうミラーレス機を作ってきますかねえ。



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