さて水曜日は天気が悪いらしい。ってことは撮っておかねばな桜は今日中に撮っておかねばではないか。
都内で撮っておきたい桜がいくつもあって、
飛鳥山も行きたいし、染井にも行きたいし、兒桜も気になるし。
でも全部はムリなので2つに絞ったのである。
ひとつは渋谷。
金王八幡宮の金王桜。こっちは中世ネタ。
もうひとつは浅草の墨堤の桜。こっちは江戸時代ネタ。
天気がいいので、渋谷へは自転車で行き、駅に自転車をおいて銀座線で浅草へ向かうことにする。
とにかく最近体力が落ちていて、重い荷物をかかえて自転車で走るのは渋谷までとはいえ不安なわけで
(2年前なら確実に、浅草まで自転車で走ってたろうけど)
機材は最小限に。フロントバッグにOM-D+12-50mmと14-150mm。
カメラ用メッセンジャーバッグに45mmF1.8とコンデジ1台をいれて走ることにする。
自転車で旧滝坂道を走り、三宿を越えて目黒川へ。
ここでいったんつかまる。なにしろ目黒川といえば桜である。平日なのに大賑わい。
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OM-D。目黒川 |
川を覆うソメイヨシノをちょろっと撮ったらさっさとあとにして、
鎌倉古道を猿楽へ。坂を上って台地に上がり、代官山を越えて道なりに走ればあっという間に金王八幡宮である。
でも途中で、一度きてみたかった、猿楽古代住居跡公園で一服。
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iPhone4S+snapseed |
金王八幡宮に到着してみたら、ぐわああん。ショック。
満開くらいだと思ってた金王桜なんだけど、もう満開をすぎてかなり散ってたのだ。
どう撮ってもピークに間に合わなかったなってのが丸わかりなチリっぷり。
ちょっと哀しいけど、まあ、この季節にここにくることなんてまずないので撮れるだけ撮っておく。
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OM-D。金王桜。 |
金王桜、伝説によると源頼朝が鎌倉から移植したのだそうな。いやそれはさすがにアレだけど。
もちろんソメイヨシノではない。長州緋桜だといわれてる。
残念ながら今あるのは当時の木そのものではなく、樹齢何百年ってわけでもない。植え継がれてきた桜だ。
江戸時代の文献ですでに、頼朝伝説があるわけで、かなり由緒と伝統のある桜なのである。
ちなみに金王八幡宮は中世の渋谷城址。でも伝承によると金王八幡宮の方が先にできてるので、金王八幡宮があり、そこが渋谷城として使われ、廃城になり八幡宮だけが残ったという感じか。
伝承によると平安時代末期から渋谷氏の居城(居館?)があったそうで、そこに金王八幡宮が創建されたという順序。戦いにまけて廃城になっても神社は残ったのだ。
金王八幡宮から渋谷駅へ。
当初、マークシティの駐輪場に止めるつもりだったが、渋谷駅南口ガード下に有料の駐輪場発見。
ちょっと余裕があったので、そこに止める。12時間100円。駅至近。素晴らしい。
渋谷から銀座線で終点までのんびりと。
浅草で降りた途端、目が点。
だってさ、ものすごい人混みなのよ。
もうこの辺の人は誰も働いてないでしょ、みんなスカイツリーと桜を肴に宴会してるでしょ、というくらいの混みよう。
吾妻橋にはカメラ持った人がごったがえし、水上バス乗り場はいつ果てるともしれぬ行列。
隅田川沿いの公園は人人人。
いやあ火曜日の午後2時でこれなんだからびっくり。
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OM-D。ラフモノクローム。 |
桜を前景にスカイツリーを撮ったりしつつも、目的はちょっと違う。
先日の浮世絵の夕べで、江戸を描いた浮世絵で繰り返し現れる「墨堤の桜と三囲神社の鳥居」というモチーフが現代でも見られると聞き、探しに行ったのだ。
で、対岸の墨堤をじーーーっと見つつ歩いていると、見つけたっ。
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OM-D。中央に鳥居がかすかに頭を出してます。 |
かすかに三囲神社鳥居のてっぺんだけ見えます。
このまま人道橋で墨堤側に渡り(ちなみに江戸時代は墨堤川にのみ桜が植えられていた)、
桜と人混みを楽しみつつ、三囲神社へ。
ここ、おもしれー。中世に創建されたのだが、江戸時代、三井越後屋(今の三越)が江戸に店を開いた際、この神社を守護神としたんだそうな。元は稲荷神社でいい顔をしたキツネがいる。ちなみに、池袋三越に置かれていたライオン像も奉納されてる。
さらに「三角石鳥居」なる珍しい鳥居が井戸を囲んでる。
これ、京都の太秦にあるのが原型で、それをまねて作ったモノらしい。
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OM-D。珍しい三角石鳥居。 |
15時も回り、そろそろ戻らないと、渋谷からは自転車なのだ。暗くなる前に帰りたい。
で、墨堤を吾妻橋まで写真を撮りながら歩き、
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OM-D。金のスカイツリー。 |
銀座線で渋谷へ。渋谷から自転車で帰宅したのであった。
総走行距離約20km。まあこんなもんです。