ページ

2013/01/31

横浜でCP+ 2013

今日から横浜でCP+2013。

到着したのは10時半くらい。
人が少なく見えるのは(↓)、初日の午前中はメディアと特別な客のみで一般客は入れないからですね。

昨年は年末年始に大ネタがガンガン出てきたので(ニコンのD800とかオリンパスのOM-Dとか)ものすごく賑わったのだけど、それが異常で、そうそう派手なネタが出てくるわけじゃない。

昨年は富士フイルムのX-Pro1とオリンパスのOM-Dに行列ができてたのだけど、今年、新製品を触るために行列ができてたのは富士フイルムのみ。
X100sとX20のタッチ&トライコーナー。
まあ、初日からCP+に駆けつける人はだいたい年齢層が高いので、昔ながらのカメラっぽいカメラは大人気になるのですな。
個人的に興味があるのはX20の方。
やっぱりどの製品にもコンセプトってものがあって、
そのコンセプトがどこまで実現されているかが評価の軸なわけですよ。
X20はX10以上に自らのコンセプトに忠実なカメラになってる。
だからこれはいい(たぶん。だって行列に並ぶのがイヤで触ってないんだもん)。
もうひとつ人だかりができてたのは、キヤノンのPowershot N。
こっちは場所が狭くて否応なく混雑してた感だけど。
これのコンセプトはやはり「スマホ時代のコンデジ」でしょう。
リング部分のシャッターが面白い。
これをどう持ってどう撮ったら面白い写真が撮れるのかは使う人次第ってところがいい。
今までのカメラって、こうグリップして脇を締めてこう撮って構図はこうで、みたいなセオリーがあったのだけど、そういうセオリーを無視してるところがフリーダムでいいのだ。
日常的に持ち歩いて日常のどうでもいい瞬間をどうでもよく撮って遊びたい。

「スマホ時代のコンデジ」といえば、各社が力を入れるのは、まあ、逆に入れなかったりするところもあるけど、やることは概ね「スマホと仲良く連携しよう」&「スマホとかぶらない高機能なカメラにしよう」なわけで、
気がついたら高機能コンパクト機はあのサイズで20倍ズームレンズを搭載するに至り、富士フイルムのFinePix F900EXRなんかは3年ぶりに「像面位相差AF」センサーを搭載。
像面位相差AFってここ数年、Nikon1やNEX-5Rが搭載して話題になり、今年はけっこうイクかなという感じなんだけど、2010年に富士フイルムがコンデジで実現してたのだ。あのときはCCDだったけど。
まあ正直、1/2.3インチセンサーではiPhone5と目に見えた高画質を実現するのは難しいわけで、
たとえば、コンデジの高倍率ズーム機は1/2.3インチセンサーの1600万画素でワイド端がF3.5だったりするわけですよ。対してiPhoneは1/3インチより小さいんだけど、レンズはF2.4で単焦点で800万画素なので、画素ピッチやレンズの明るさを考えると、画質差ってそれほどでない。
となると、ズーム倍率を上げるとか、高機能化するとか、そっちしかなくて、
F900EXRは像面位相差AFでAFを高速化してズーム倍率を上げて、そっちで差別化をはかってきたと。

画素数も、これは1600万画素。ソニーが昨年春のCyber-shotの上位モデルで1800万画素のCMOSセンサーを搭載してきたけど、じゃあ今年(今のところ、ですが)の新製品群を見ると、画素数は上がってない。よく見ると、1/2.3インチの1200万画素でとどめてるカメラも多い(IXYもPowershot NもTG-2も)。

今年の新製品コンデジ群をざっと見渡すと、
・GPS搭載機は増えてない
・画素数も据え置き傾向
・タッチパネル搭載機はむしろ減ってる
・Wi-Fi搭載機は確実に増えてる
・ズーム倍率はさらにあがってる
というところが見えてくる。面白いもんである。
まあコストと実用性と魅力のバランスなんだろうけど、
Wi-Fi系では、パナソニックが「NFC」対応した。
Wi-Fiで一番めんどくさい「最初の設定」にNFCを使おうという、簡単にいえば「スマート家電」で、NFCを使って設定を転送したら実際の転送はWi-Fiを使う。

まあ他にもシグマのDP3メリルとかオリンパスのXZ-10とかアウトドアガジェット化が楽しいタフネス系コンデジとかわざと汚したレトロ志向バリバリで目を惹いたけど日本で発売するかどうか未定なMX-1とかいろいろとあるけど


割愛して、
レンズ交換式カメラ群は、今年はレンズに注目ですな。
シグマはAラインにミラーレス用レンズを入れてきたし、

タムロンもマイクロフォーサーズ向け14-150mmの高倍率ズームを参考出品してたし
ニコンはFマウントレンズニッコール80周年とかでレンズ展示や技術展示に力をいれてたし
流れとしてはいい感じ。
レンズ交換式カメラの目立った新モデルは出てなかったけど、
CP+後の3月からGWに向けて出てくるだろうという噂で、
その通りかと思う。
オリンパスのE-P3後継モデルとかね。

で、気になってた製品を実際に触ってブースであれこれ詳細を確認したりもしたけれども、つまるところ、会場で偶然出会う、知己のメーカーの担当者と話をしたり、偶然出会う編集者やライターや写真家さんと立ち話をしたり、知人のステージを覗いたり、そんなことで時間が過ぎていくのであった。
特に記事を頼まれてるわけじゃないと(まれに、終わってから「もし行かれてたら記事かいてください」とあとから頼まれることあるから油断できないけど)
こんな感じです。
終わったら、
三井さんとたくたさんと3人で、フリック用の座談会。
帰宅して、ascii.jpに猫連載をメール。
疲れた。
見そびれた小ネタやステージがたくさんあるんだけど、明日はどうしよう。
まだ思案中。


2013/01/30

「江戸の崖/東京の崖」に興奮してます

明日からCP+だから家にいる時間が短いな、ってことで、早めにascii.jpの猫連載を書き、
さらに、日本カメラの特集の原稿に取りかかるも、
ついつい本を読んじゃってダメだな。

カルカルの「地図ナイト4」に行って以来、
また東京歴史探索欲が湧いてきて、どかどかと関連本を買ったのである。
特にこの3冊。

「地図でみる東日本の古代」は東日本(といっても古代の感覚なので、尾張以東である。熊野伊吹以東といっていいか)の古代官道を明治時代の地図上に引いたという大著で、一般向けの書籍じゃないので「でかくて重くて高い!」。まあ平凡社だし、14,800円ですが、買っちゃったのである。
土地勘がある東京近辺や名古屋近辺しか見てないけど、いやあやっぱ面白いわ。
詳細な解説はないので、あれこれ自分で調べたり過去調べた知識を頭にいれつつ見てるんだけど、東京の延喜式古代東海道はこの地図によると、丸子の渡しから現中原街道を進み、洗足池の上で右折、尾根道を大井に向かってる。

大井から北は点線(つまりわかってない)。延喜式の豊嶋駅は上野台地、谷中霊園のあたりに比定している。そこから東にまっすぐ向かって隅田川を渡り、立石などを抜けて行くルート。
続日本紀の古代東海道(武蔵国が東山道から東海道に移ったときの話。武蔵国府から乗瀦→豊嶋と続く)は乗瀦駅をどこに比定するかで、杉並区の天沼説と、練馬区の練馬説があるのだが、この本では天沼説をとっている。そこから豊島郡衙に向かい、豊島郡衙から尾根道を谷中方面に進み、東に向かうわけである。
そうした根拠が書かれてないのが不満といえば不満なのだけど、
見てると飽きないので危険。

「東京凸凹地形案内」は地図ナイトにも出演されていた今尾氏の本で、東京の細かい凸凹地形を楽しむ本。これはカラフルで柔らかい感じ。

で、極めつけが「江戸の崖/東京の崖」。著者は芳賀ひらく氏で、之潮の社長さんであり、タモリ倶楽部にもなんどか出演されてる方なのだけど、この本はすごい。
なんというか、この本の文章には「知」がある。
ひとつひとつの何気ない文章に表れる知識の広さや正確さ、論拠が必要な箇所にはしっかりその理由を論理的に述べつつ、かといって学術書のような堅苦しさや読みづらさはなく、突っ込むべきところはツッコミ、赦すべきところは赦し、それでいて知をひけらかすことはない。いいですなあこういう「知」のある文章。

わたしが一番興味ある、歴史は地形をどう変えて、いつどう改変されたかも、きちんと過去の文献に当たりつつ、信憑性がある解釈をしてくれる。
平川はどこをどう流れていたか、江戸城の地形はどう改変されてどう保護されたか、そんな話が随所に出てくるのだ。
「崖」を表す古語が今の地名にどう残ってるかという話もたまらん。大森にある「八景坂」は八景が見えるというので名付けられたのだけど、「はっけ」は「ハケ」、つまり「崖」を表す古い言葉のひとつだといわれたら、はっとせざるを得ないもの。確かに崖なんだよ、あの辺は。
第10章で国分寺崖線が出てくるのもうれしい。このあたりをとりあげたタモリ倶楽部、見てました。芳賀さんが出演した回。
いやあもうこれはたまらん。

それでも地形の話であるから、文章だけでは瞬時にイメージしづらい箇所は多いのだが、豊富な図版がそれを補ってくれるのだ。随所の写真や明治期の細かい等高線が描かれた古地図がそうであるが、注目は「鳥瞰CG」。カシミール3D大活躍なのだけど、地形図や航空写真を貼り付けた上で、標高を10倍に誇張して描いた図が随所に出てくるのだ。
文章と図を平行して見ていると、特にわたしは「東京古道散歩」をはじめとする本を書くために地形を意識しながら古い土地を歩いたり走ったり(もちろん自転車で)、昔の地図を調べたりしていたものだから、ああ、あそこの高低差はこうなっててこういうわけでできてたのか、ってことがリアルにイメージできるのだ。

「江戸の崖/東京の崖」を読んでこんなに興奮して悦ぶのは一部の人だけかもしれないけど、出たとき(2012年の8月)に読んでおきたかったなあ、と思うことしきり。

ああ、こういう「知」にあふれた本を読んでると、
自分の「東京古道散歩」と全面的に書き直したくなります。
いつかその機会が訪れんことを。

2013/01/29

新製品発表ラッシュのさなか

14時から新宿でMONOQLOという雑誌の打ち合わせ。
早めに家を出て中野まで足を伸ばしてフジヤカメラへ。
CP+直前だというのに新製品発表ラッシュの日だというのに
わたしはのんびりとレンズ購入。

たいしたレンズでも新しいレンズでもなく、
マイクロフォーサーズ用の標準的望遠ズームレンズ。
写りに不満があって使わなくなってた
オリの14-150mmを下取りに出して、プラス1万円ほどで購入。
いつのまにか安くなってたなあ。90-350mm相当だもんな。
ほんとは35-100mm/F2.8にしたかったのだけど、今は金がないのだー。とほほ。
右下に写ってるのはおまけのレンズ付きボディキャップ


まだ試し撮りしたレベルだけど、けっこうシャープでいい感じ。
せっかくなので、ドラマチックトーンで夕富士。
ドラマチック富士山
OM-D + X 45-175mm/F4-5.6
お昼ぐらいから
31日からのCP+に向けた新製品発表ラッシュ。
シグマからミラーレス一眼用レンズが発表されるし、
キヤノンからはIXYやらにまじってPowershot Nが発表されるし
ソニーやパナからは各種コンデジ。
パナなんかとうとうNFC搭載っすよ。NFC搭載といえばスマート家電。
スマート家電デジカメ!
まあ、春先はコンデジのシーズンなので
ハイエンド機や一眼系はまあすぐには出てこないでしょう。

それにしても、PowershotNだよなあ。
「いいね!」のための写真ってなんだよとかすぐ飽きるんじゃないかとかいわれておりますが、ついでにいえば本体がミニUSB端子ってなんだよ、今スマホを意識したカメラを出すならmicroUSBだろ、といいたかったりもしますが、
それはそれとして、やっぱ、あのフリーダムな撮影スタイルがですよ。適当に握って適当に撮れ、的な。
でも4月下旬って遅い!
しかも、キヤノンオンライン販売限定って……こんなにユニークなカメラをオンライン販売限定ってもったいなさすぎます。
3月中旬から予約受付中なので、忘れないようにしなきゃ。

とかいってたら、夜になってアップルから新しいリリースが。
RetinaのiPadに128GBモデル追加ですよ。価格もそこそこ。
雑誌やマンガを読むのならもうこれ。
ってことは次のiPadには128GBモデルが出るってことだから、
それ買う。今のはまあ慌てて買わなくてもいいや。

でもってアサヒカメラにレビューをメール。


2013/01/28

お好み焼きは広島風

アサヒカメラに某社某デジカメのレビューを書く。
最後に作例のピックアップをしてて……まあ明日でもいいやとなっちゃうのがダメなとこです。

昨夜、八幡山にあるお店に
広島風お好み焼きを食べに行ったのである。

もんじゃ焼きがお好み焼きのルーツだそうだけど、
個人的なお好み焼きの原点は、
小学生の頃、大手スーパーにあるフードコート(まあ当時は屋台みたいな出店みたいなとこ)やお祭りの出店で食べた、お好み焼きをふたつ折りにして、アルミホイルと紙で包んだもの。
あれは旨かったなあ。
両手で持ってかぶりついたもんです。

屋台のお好み焼きはどこでもああいうもんだと思いきや、
東京のお祭りだと、二つ折りにしたお好み焼きをパックにいれて割り箸をつけて終わりで、なんとも期待外れで、
wikipediaによると
お好み焼き - Wikipedia
お好み焼きをああやって提供するのは
初期の広島風と名古屋だそうで。
まさかあれが名古屋式だったとはおもわなんだ。

名古屋の街のお好み焼き屋さんは(少なくともうちの方は)東京式だった。
東京式と関西式はどっちも生地と具を混ぜて焼いて食うという点では同じだけど、
東京では鉄板の上で自分で焼く、
関西ではお店の人が焼いてくれる。
この違いらしい。

でさ、わざわざお店まで食べに行って、自分で焼いて食うってのがどうもすかんのですよ。お好み焼きを焼くのって気を使うじゃない。どのくらい混ぜて火が通ったかどうか自分で確かめて、上手にひっくり返して……いやそういうことをしたくて来たんじゃないという気分になるというか。
それも含めて楽しみたいときはいいけど、たいてい「お好み焼きを焼きてー」じゃなくて、「お好み焼きを食いてー」と思って店に入るわけだし。
大阪で食ったとき、鉄板を前にして、お店の人が焼いてくれるのを待つ感じがいいなと。やっぱこっちだよなと。

やがて辿り着いたのが広島風。
下北沢の「おたふく」で食べたのがめちゃ旨かったのだ。
ああ、わたしが求めていたのはこれだよ、と。
具と生地を混ぜちゃわないで、
生地→キャベツ→もやし→肉→卵と
レイヤーになってるのがいい。たいていそばを入れるのでそれも含めると
6レイヤーある。
それが目の前でプロの手によって焼かれていく、
山盛りだったキャベツがつぶされていくのを見ながらビールを飲んで待つ。
それが楽しいのである。
キャベツ大量と卵がいいのである。



でも食い過ぎて死んだ。

2013/01/27

個人がメディアになったなあ-1995

ぼーっとTwitterやらFacebookやらONETOPIやらを見てたら、急に思い出した。
1995年の秋、
マガジンハウスのBRUTUSにこんなコラムを書いたのを。
 パソコン通信やらインターネットやらを観察していて一番面白いのは、「個人」である。特に露出される個人と、恋愛する個人。どっちも根っこは同じところにある。メディアの力に巻き込まれているのだ。踊っているつもりで踊らされている。無意識のうちに露出される自分自身。終わりのない伝言ゲーム。そして彼らはメディアに無自覚なのである。
 どうしてそうなるのか。みんなを電話にするのがNTTパーソナルなら(電話になんてなりたかないが)、みんなをメディアにするのがデジタルネットワークだからだ。かつて私は世の中全体が「森羅万象デジタル化計画」に向かって着々と進行していると書いた。メディアのデジタル化はその一歩であり、メディアがデジタル化することでひとりひとりの個人がメディアになり、今度は「人類メディア化計画」が走り出したのである。凄い世の中だ。でも、大多数の人々は自らがメディアになるということに無自覚だし、畏れを知らない。個人のホームページでは日記やら自分の写真やらでプライベートが露出され(何しろ、他に見せるべきものがないのだ)、電子メール恋愛は行間から勝手に甘い言葉を読み取ることで成り立つのが現実。自分がメディアになるってことは、自分自身がダイレクトに露出されることだし、不特定多数に向かって見せたい自分だけを出せる人なんてそうはいないからだ。
 メディアとしての個人は適切なフィードバックによって成長していく。でも、ホームページや電子メールにそれを望むのは酷。だから、人々は個々の欲望と幻想に向かって邁進して行くしかない。もしかしたらあと数年で「ホームページにおける自分の表現方法」なんてハウツー本が必要になるかもしれない。今のうちから企画書でも書くか。
18年前っすよ。日本がワールドカップに出る前ですよ。
人類メディア化計画なんて……若いっておそろしいな。

まあ細かいところは18年前の時事ネタなので目をつぶっていただくとして、
(SNSどころか、ブログなんて言葉も影も形もない時代だし)
有料メルマガといい、某女史のサバイバルキットといい、無数のニコ生ブログTwitterFacebookなどなど、気がついたら、個人がメディアになる時代がやってきてたんだなあと、ちょっと感慨にふけってる次第。
こんな昔のコラムを引っ張り出すなんてわたしも歳をとったもんです。

で、18年前にこんなことを書いてたわたしはいまどこで何をやってるかというと、朝から公園にでかけて、猫のヘンな写真撮って悦んでるのでした……orz。
いいタイトルを思いつきません……orz
XZ-2、大活躍しております。よく撮れます。


2013/01/26

佃島・月島猫散歩

某カメラの作例を撮りたい。
このカメラに似合うのはどこか。ネイチャー系よりは都市系、イベント系よりは日常系、で、せっかくだから猫がいいな……と考えてたら、
じゃあ下町系で猫にしよう。

というわけで、月島。
実は月島へ行くのははじめてで、
この界隈は何度も訪れてるのだけど、
たいてい佃島へ行っちゃってて月島は完全にスルーしてたのだ。

ちなみに、
佃島は隅田川河口に土砂が集まってできた島を
江戸時代初期にあれこれと手を加えて築造してできた、半人工島。
そこに、家康によって大阪の佃から連れてこられた漁師が移り住んで
佃島という名前になった。
佃島とその北にある石川島は江戸時代からあった島。
その南にある月島は、明治25年から埋め立てられた新しい人工島である。
つまり、明治以降の埋め立て地には興味がなかったのですな。
明治初期。フランス式彩色図より。
で、月島なんだけど、もんじゃストリートがあるとは聞いてたけど、
こんなに観光地化されてるとはしらなんだわ。びっくり。
もんじゃ焼き屋ばっかだし(それ以外は、もんじゃ焼き流行以前からとおぼしき小さな古い商店と、パチンコ屋くらい)。
もんじゃ焼きにはまったく興味ないのでスルーして、お昼ご飯は1本裏手にある鶏料理屋さんで、照り焼き丼なぞを。

80年代以降に観光地化したというもんじゃストリートは無視して、ぶらぶらと路地裏を散策。
猫は3匹しか出会えなかった。まあ冬だしな。
XZ-2
OM-D

佃島では猫発見できず。まあしょうがないので股間にスカイツリー。
XZ-2

2013/01/25

人形町から日本橋散歩

人形町の日本カメラで打ち合わせ。
次号とか次々号とかのお仕事で。

その後、作例を撮りつつ、鎧橋から日本橋まで歩いて三越前駅から半蔵門線に。
明治初期、フランス式彩色図より。
鎧橋あたりは往古「鎧が淵」と呼ばれていて、渡しがあり、
中央区教育委員会によると平安時代の永承年間に源義家が奥州平定の途中……とあり、年代的に前九年の役がはじまる頃……、鎧が淵を渡ろうとしたとき暴風・逆浪にあい、鎧一両を海中に投じて龍神に祈りを捧げたところといわれているが、
平将門が兜と鎧をおさめたところとも伝えられている……
つまりまあ、よくわかってないわけだが、
今は日本橋川なのだけど、
往古、このあたりがどうだったかといえば、今よりずっと海が内陸にはいっていて、鎧橋あたりは、ちょうど江戸前島と呼ばれていた半島の付け根あたりでそのすぐ西側は海が迫ってたのは間違いないところ。

江戸前島の付け根あたりを東西に横切る形になる日本橋川は
平川の流路を家康が改修した話と、
平川は日比谷入り江に流れ込んでいて、日比谷入り江を埋め立てて陸地にするため、人工的に流路を西向きに変えて隅田川河口に付け替えた話の
両方があって、
前者だとすれば、平安時代は大河の河口で渡るのが大変だったのもさもありなん

20130130修正
最新の見解では、平川は日比谷入り江に流れ込んでおり、神田橋以東の日本橋川は、江戸時代初頭に人工的に掘削して流路を西向きに変えたのが確定とのこと。
じゃあ鎧が淵はなんだったのか。もしこれの元となる史実があったのだとすれば、大河というよりは、江戸前島の西にあった海(往古、隅田川河口はもっと北にあった)が内陸に入り込んだ深い入り江だったのかも。

すぐ近くに兜神社があり、
そこの兜塚は義家が東国鎮護のために兜を奉納した塚だとか
(「江戸砂子」には義家じゃなく頼義とある。まあ、前九年の役の主役は頼義だったから、もしそうだとしたら、鎧が淵の話も義家じゃなくて頼義だろう)
平将門の兜と鎧を埋めたとかいわれてて、
鎧が淵と同じ伝承とみていい。

このあたり、徳川家康が江戸に入ってすぐおもいきし整備したのでそれ以前の名残はほとんどなく想像し放題という楽しさがある。

わたしが気になるのは、前九年の役の際、源頼義・義家はどのルートを通って東北へ向かったのか。
古代東海道はここのちょっと上流の常磐橋近くを通っていたという説があって、
だとしたら、
浅草橋にある銀杏岡八幡神社や蔵前のあたりにある鳥越神社、浅草の北にある今戸神社にも同時期の伝承が伝わってるので、
この近くを渡って浅草方面を抜けて北へ、ってルートもありうるかなと。

府中の大國魂神社や杉並の大宮八幡宮にも頼義・義家父子が欧州遠征の際に戦勝を祈願した伝承があって、
武蔵国府→大宮八幡というルートからこっちへ向かったか。

だがしかし、源頼義・義家の父子が勧請したり祈願したりしたという伝承を持つ神社は、23区の八幡神社系に限ってもざっと調べただけで山ほどあって、位置的にもこんなに散らばってるので
(下記地図の黄緑色のピンがそれ)

より大きな地図で 23区源氏系神社マップ を表示

何が何だかですな(笑)。
まあほとんどは、源氏伝承で由緒に箔をつけたかったか、あるいは源氏に従って鎮護に向かった地元武士の話が源氏伝承に転化したかどっちかだろうなと思います。

何はともあれ、日本橋着。
ここはドラマチックトーンが似合います。

帰宅して、ITMediaにNikon1 J3のレビューを書いてメール。

2013/01/24

下高井戸暗渠自転車散歩

ヤマダ電機にmicroSDカードを買いにでかけるついでに
猫を求めて下高井戸八幡&暗渠散歩。
まあ結論として、猫はいなかったけど、神社の闇(笑)と暗渠を堪能して参りました。

上の赤い線は古道。とりあえず江戸時代にはあった道。
明治初期の地図はこちら。
明治初期フランス式彩色図。よく見るとけっこうアバウトです。
下高井戸八幡は、15世紀後半、太田道灌が江戸城を築く際に
工事の安全を願って勧請したものだそうな。
なぜ江戸城を築くとき、こっちまで来たのか、なぜここなのか、
このあたりの住民を集めて人夫として連れて行ったのか
このあたりの何かを資材として提供させたのか
わからんけど、場所的には神田川にのぞむ舌状台地の端っこで
神社を作るにはよい場所。
神社北を流れるのが神田川で、古地図には「神田上水」と書かれているけど、上水として使われてたのでそう呼ばれてるだけで、部分的に人工流路があったりするものの(お茶の水のあたりとか)れっきとした自然河川です。

すぐ西に鎌倉街道が通っていたので、江戸に向かう途中このあたりに逗留したのかもしれない。ここから江戸に向かうとしたら、鎌倉街道を北上して大宮八幡の前に出て、そこから東に向かって中野経由で麹町か。その頃甲州街道はまだできてなかったと思うし。

下高井戸八幡本殿の裏手に回ると、こんなもの発見。ひー。
「ああわたしはなんてことしてしまったんだ!」
左は仁王さまの頭部っぽい。なぜ神社にそんなものが!
もっと気になるのが右にある木像。
顔を手で覆い、背中を丸めてうずくまってる悲しげな像でいわくありげ。
よって、怖さをここでおすそわけいたします。

下高井戸八幡前あたりの台地の端と現神田川の間に立派な暗渠がある。
神田川支流かと思ったけど、どうも旧流路らしい。
江戸時代に流路を変えられたか、そもそも台地下の平地なので本流路が何本かに分かれていた名残かは謎だけど、崖のすぐ下を通ってて、昭和の頃まで開渠だったらしく、その頃の名残がそこかしこにあって暗渠好きにはたまらん。
暗渠トマソン
昔の土手?
やがて神田川に合流するかと思いきや、また離れていく。
右手に神田川がある。左手が旧流路。中央の竹藪の中の道も旧流路の名残。
左手の旧流路を辿っていくと、最後は鎌倉街道にぶつかり、塚山公園に出た。

神田川沿いに高井戸駅前に出て、そこから裏道を南下してヤマダ電機でmicroSDを買い、
コジマで猫餌を買って帰宅。

ascii.jpに猫連載を書いてメール。
ITMedia用の作例と製品写真を整理してダウン。

2013/01/23

すみればのち篭もって原稿書き

XZ-2。ライトトーン。
朝、晴れてたので「すみれば自然庭園」へ。
暖かい部屋に篭もってガラス越しにシジュウカラやメジロを狙ってたのだけど
雲が出てきちゃって、ちょいと断念。
ガラス越し。XZ-2。
でも無理矢理作例は撮る。↓の写真はOM-Dだけど。
シジュウカラ。OM-D。
うーむ。マイクロフォーサーズ用のいい望遠レンズが欲しいなあ。
パナの100-300mmも悪くないけど、普段使ってる12-35mmや60mmマクロに比べるとちょっと劣る。200mmF2.8とか300mmF4とか出ないかな。
望遠系を一眼レフで揃えるとレンズもボディもでかく重くなっちゃうからなあ。
マイクロフォーサーズの機動力ってやっぱ魅力だもの。
いや、しんどいなんていってないで、D600にシグマの120-300mm F2.8をつけるとかそのくらいの根性はだせよ>自分

昼過ぎに帰宅し、ブツ撮りをしてカメラを発送。
ほっと一息ついて
家電批評にデジカメの歴史を4ページ分書いてメールして寝る。


限界集落(ギリギリ)温泉、おもしれー

Facebookでたくたさんが面白がってて、
じゃあ読んでみようかとKindleストアへ行ったら……
これ、Kindleストアのコミック部門の上位独占してるのね。
めちゃびっくり。1巻が100円ってのもいいのだよなあ。

Kindleストアが立ち上がった頃はなんかメジャーなのが並んでた記憶があるんだけど、
いつの間に!
特にKindleってシリーズものでも各巻ごとにカウントするからそうなりやすいのだろうな。
いい加減、BookLiveみたいに複数巻ものはちゃんとまとめて売ったり管理したりできるようにしてもらえんだろか>Amazon
その方がいろんな作品にリーチしやすくなるし。

で、まとめ買いして読んでみたら、こりゃおもろいわ。
ベッドで読んでたら寝そびれた。

要するに東京在住のマニアックな業界のマニアックな人たちが
東京を脱出してきたゲーム業界の胡散臭い人と
たまたまそこに逃避してきたネットアイドルでアレな女子を中心に
伊豆の廃業した温泉に集まって、
マニアックな(要するにヲタ的な)視点で
ネットを最大限に(炎上すら)使って温泉旅館に集客するという話で、
マニアックな業界のあの雰囲気を知ってる人ほど楽しめるという。
ネット時代の町おこし……と書いちゃうとありがちなんだけど、
マニアックな連中が廃業温泉旅館ではっちゃけたらいろんなことが起きて楽しいことになりました、という感じで読むと面白い。

作者のブログを同時に読むと
Kindleでコミックを出版するというドキュメントと
マンガの内容がそこはかとなく底流でリンクしてて
なお楽しめます。
こういう形で知らなかった作品と出会えるってのもまたKindleな感じで面白い。

いかん、読んでたら伊豆の温泉にのんびり逃避したくなってきた。
で、自作のKindle本でも作って売ってみたくなってきた。

ちなみに、Kindle Paperwhiteでマンガを読むのはしんどいので
RetinaのiPad(第三世代のかつて新しかったヤツ)で読んでおります。
見開きでセリフまでちゃんと読めてカラーページもきれいなのって
大事なのだよな。
やっぱマンガを読むなら、RetinaのiPadっすよ。iPad miniの解像度だと見開きはつらい。iPad miniがRetinaになったとしても……たぶんローガンにはつらい。

次のRetina iPadはもっと軽くならないかなあ。Xperia Tablet Zがあそこまで薄く軽くしたのだから、iPadは負けててはいけないのだ。
そうなったら買いますですよ。

2013/01/22

都内某社で講演的なことしたり

発表会の取材はけっこう疲れるのでいつも最小限の装備で行くのだが、
今回は夕方から別件のお仕事があるので
それ用の機材(といってもAir13とVGA変換ケーブルくらいだが)も必要で
ちょいと重かったのだ。

都内某社のクローズドなセミナーで
デジカメ界の現状と今後の予測みたいなのをしゃべってきたのである。
ひゃあ。
前日中に資料を作って昼間はそれをチェックしてシナリオを頭の中でシミュレートしてからでかける予定だったのに朝からドコモの発表会がはいったのでちょいと予定が狂い、
しゃべりながら「あ、ここの構成はこうすればよかった」とか思いつつ、
まあその辺はしょうがないさと。
というわけで
こんなお仕事もお待ちしております>関係社各位

その関連でちょいとメモ。

・デジカメの買い換えサイクルは早くなるのか?
逆に伸びていくですよ。他のジャンルを見てもわかる。
パソコンがそうだったよなと、自分を思い出せばわかるのだけど、
90年代は毎年買い換えていた(それだけの性能向上があった)のだけど、
今世紀に入ると安定期に入り、MacProなんて今年5年目だもん。
でも困ってない。
携帯電話は当初は毎年新機能が登場して性能が上がって2年おき買い換えが当たり前だったけど、21世紀になってケータイの基本機能が定まってくると(数100万画素のカメラ、ワンセグ、おサイフ、ネット系)、買い換えサイクルは伸びたのだ。完成度が高まったことで買い換える必然性がなくなったから。
だからスマホの登場はでかかったのだ。そういう人に買い換えさせるきっかけになるから。
スマホはまだ完成度が高くないのでもうちょっとひっぱれるでしょう、と。
コンデジも同じで、ひととおり普及を終え、完成度も上がり、性能も安定してるし新機軸も出てきてないしで買い換えサイクルは伸びてるのだ。
デジタル一眼レフも同様で、個人的には買い換えサイクルは大雑把に5年くらいになるんじゃないかと思う。
ミラーレス一眼はまだ安定期に入ってないし技術的な向上の余地がでかいのでもうちょっと短い買い換えサイクルが続くかな。

・一眼レフはフルサイズへ行ってそれ以下はミラーレス一眼になるのか
個人的にはエントリー向け一眼レフの多くがミラーレス一眼に流れると思ってて、
一眼レフの主戦場はミドルクラスより上になるだろうなと。
でも全部がフルサイズに行っちゃうわけじゃない。
フィルム時代から写真をやってる人は、フルサイズはフルサイズの画角で、というけど
デジタルになってからはじめた人にとってはそんなのどうでもいいことだから。

・スマホのカメラに今後必要とされる機能はなにか
光学式手ブレ補正でしょう。
ズームレンズより手ブレ補正が先だろうなと。
スマホはコンデジ以上に室内で使われることが多いから、ほんとは1000万画素なんてムチャをするより、画素数は600万画素くらいでいいから高感度に強くして手ブレ補正をつけるべきだろうと思っております。
今、光学式手ブレ補正を積んでるスマホはシャープだけだし。


ドコモの発表会に行ったり

朝からNTTドコモ発表会。
機材は
D7000。やっぱ仕事で確実に、というときはこれがいい。
SDカードデュアルスロットなので2枚挿して同時記録して
1枚は撮影が終わったら編集部に渡し、1枚はそのまま持って帰れる
ってのもいい。
レンズは、
発表会は18-200mmだけで。
スクリーンと壇上の両方を撮るので高倍率ズームが都合がいい。
それにクリップオンでSB-800をつける。
D600を実戦投入しないのはレンズが揃ってないからです。

展示されてる製品のブツ撮りはAF-S DXの40mmマクロ1本で。
寄れるし、画角が一定の方が扱いやすいし、軽いし。

で、発表会ですが、
ワイヤレス充電モデルがぐっと増えましたな。
よいことです。
あとはもう各社とも順当進化で特に面白みは無いけど、
あ、モニタを2面積んだmediusは面白いか。
今回の主力はソニーのXperia。CESで発表されたヤツ。
iPhone4的ではあるけど、確かによさげではあります。
特にタブレットは「板」っぽくていい。
でもまあどれもちとデカいよなあ。

こども用スマホは小さくてよい。
というか、あの小振りなサイズで基本料金が安い、というスマホを
求める層はあるんじゃないか。
みんながみんなフルHDで映像見たいわけじゃないし、
そもそも、スマホの本質ってそこじゃないし。
みんなでAV機能競ってもしょうがないし。

どのキャリアも次のターゲットを「室内」においてるよな。
テレビにつないで使う装置って
各社が何度も挑戦しては敗退してるんだけど
ドコモもまた新たに挑戦するらしい。
人はテレビにあれもこれもつなぎたいとは思わないし、
HDMI端子がそうたくさんついてるわけじゃない。
セットトップボックスをつけるにしてもひとつですませたい。
いろんなアカウントを用意して使い分けるなんてテレビに向かない。
となると、
dマーケットのみならず、ドコモのアカウントひとつで
HuluもNHKオンデマンドも、その他映像コンテンツサービスから好きなものを見られるようなサービスじゃないと難しいと思うのだよなあ。
あるいはdマーケットの中にぜーんぶ包含しちゃうとか。オンラインで販売されてる既テレビ局の過去番組も含めて。
ともあれ、スマートホンの次はスマートホームだそうですよ。

やりたいことはわかるけど、
それが普及した家庭の様子ってのが今ひとつピンとこない。
むしろ、AirPlayのようにスマホやタブレットの画面をそのまんまテレビに出せるという方がシンプルで筋がいいんじゃないかという気もするし。

撮影が終わったら三井さんとnobiさんと昼飯を食って
そのあとわたしは丸の内へ。

2013/01/21

なんてことない日記

家電批評の原稿を書いてメールして
渋谷で作例撮り。
ヒカリエの展望フロアは外光がよく入るし、
銀座線を見下ろせるし、
工事の様子や東横店屋上の廃っぷりがよくわかって好きです。


夜は明日に備えて延々とKeynoteでプレゼン資料作り。
ひー。
頭の中ではあれこれ考えていたのだけどまとめるとなると難しいもんですな。


2013/01/19

スマホ用パノラマ回転台発見

猫が日向を求める季節。
でもカーテンの裏に隠れてこんなことをしてるなんて!
SONY Cyber-shot HX30V
まあえっち。ちなみにどっちも雄なので、その筋の方はあれこれご想像を(笑)。

家電批評の原稿を書く日。
といっても4ページ書いてダウン。残りはあとにしよう。

ITMediaにポラリエな記事が掲載されたのだけど
できあがりに不満があるのでいつかリベンジいたします。
天体撮影ファンの方すみません。
今日から始めるデジカメ撮影術:第160回 都会の星空と赤道儀の関係(ご一緒に) (1/3) - ITmedia デジカメプラス

ascii.jpには猫連載。一度やりたかったネタ。間違わないようあれこれ語源を調べつつ書いてみた。いつもよりたくさんTweetされているようでうれしい。
ASCII.jp:猫をより深く知りたいなら色と模様を覚えるべし!|荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ”

朝、サンコーがこんなものを出してるのを知った。
スマホ用のパノラマ回転台。
スマホを挟んでボタンを押すと、うにーーっと360度回転するだけという代物で、こういうの欲しかったのー。
回転の中心をどこにおくべきか……についてなんも考えてないアバウトな台だけど、製品写真もデタラメだけど(iPhoneのパノラマ撮影機能は本体を縦位置にして撮るのだ)面白くて安いのでよしとするか。


で、おそろしいことに、その日の夜に届いたのだ。
なんてこった、Amazon。
届いたのはこんな製品。

左上のがそう。けっこうコンパクト。
iPhoneをセットしてみた
レンズが回転の中心に近くなるようにはさんでみたらちょっとアンバランスに。
まあ普通、レンズが回転軸上にくるべきなのだが、それについてはなんも考えてないですな。しょうがないか。これでも手で持って回すよりはずっと正確だしな。

とりあえず、単四バッテリーを2本入れて回してみたら、うにーーとゆっくり回転してくれた。室内で撮ってみたけどうまくいった。
うん、これは面白そう。明日、どこかへ持って行って試してみよう。
ちなみに三脚穴もついてるので三脚にも取り付けられます。



2013/01/18

渋谷まで自転車走って帰りは地図センター

わたしはけっこう定期的に日本カメラで原稿を書いてるわけで
日本カメラのライターとして取材に行くこともあるわけで、
でもなぜか今日は日本カメラに渋谷で取材されるという
不思議な日(笑)。
自転車と古道とカメラと……みたいな話。
ってことは、
最高気温の予想が5℃という日に自転車で行かねばならぬ。
ひー。
というわけで、がんばって厚着してったら逆に暑かった。
OUTWETの長袖アンダーウエアにZEROのジャージにモンベルのクリマエアにルコックのダウンの自転車用ジャケット。
イマドキのハイテクウエアってすごいな。


で、走ったルートを地形図付GoogleMapにマッピングしてみた。
GoogleEarth用東京地形地図はこちらに
Ground Interface

赤い線が走ったルート。滝坂道をメインに、雪が残ってそうな狭い坂道を避けてるのでややこしいけど、上手に尾根道になっててよいわ。

帰りは日本地図センターに立ち寄ってぶらぶらして
東京人バックナンバー(先日の地図ナイト4で買いそびれたのだ)を3冊購入。
さすが日本地図センター、バックナンバーも揃っておりました。


どれも東京地形ネタの号。勉強になります、というかある程度下知識を持って読むとめちゃおもろい。
いやあ、5m地形メッシュとカシミール3Dが大活躍してて笑った。
カシミール3Dで作った図がこんなに使われる雑誌ってはじめてみた。
カシミールのMac版でないかなあ。

2013/01/17

一番の問題は「体罰」じゃないということ

ITMediaにポラリエで星を撮る話を書いてメール。
さらにascii.jpに猫連載を書いてメール。

さて時事ネタ。
桜宮高校バスケ部キャプテンの話。
世間では「体罰」の話に終始しているのだけど、
今回の件に限っては、体罰に終始せず、
別のアプローチをするべきなんじゃないかと、
もっと根が深い本質的な問題があるはずだと、
違和感を感じてたのだが
ビジネスメディア「誠」を読んでたら、その疑問を見事に解き明かしてくれるコラムがあったのだ。
Business Media 誠:窪田順生の時事日想:桜宮高校バスケ部キャプテンの自殺の原因は「体罰」ではない (1/4)

ちょっと引用する

 報道を見る限り、この少年はなにも“問題行動”をしていない。キャプテンとして部員を引っ張るリーダーであって、無免許でバイクに乗り停学中の部員が、授業についていけるようなフォローまでしていた。むしろ優等生であった彼を殴ることを「罰」とは呼ばない。 
 試合でのミスを言いがかりに拳を振り上げる。これはもはや「いじめ」だ。しかも、本人が「他の部員が同じことをしていたのに殴られないのに、自分だけ殴られる」と両親に苦悩を打ち明けていたことからうかがえるのは、「見せしめ」にされていたという事実だ。  
 いや、体育科の存在感がある高校で、長くても10年で異動というところ、15年も居座っていた日体大出スポーツエリート教諭の権力を考えれば、「公開処刑」と言ったほうが正確だろう。
 それはこの教諭本人の言葉からもよく分かる。教育委員会の調査で、彼は「強いチームをつくるためには体罰も必要」なんて言って、世間からさらなる批判を浴びた。 
 これは彼があまり日本語を知らないがゆえの誤解で、体罰を「公開処刑」に置き換えてみると何を言わんとしているのかよく分かる。それは「強い軍隊」をつくる秘訣だからだ。

コラムでは孫子の兵法をネタにしているのだけれども、
手っ取り早く強い軍隊を作るために、
団体の中にリーダーを作り、そのリーダーを「見せしめ」として処罰を加えることで、全体を引き締めるというメソッドを取り上げているのだ。
誰か下手な選手がミスをしたとして、その選手を怒っても、周りはなんとも思わない。下手したら「あいつは下手だからな」ですんじゃう。でもミスの責任としてキャプテンを処罰すれば、「これはヤバい」と全体が引き締まる。

士気をあげたい独裁者からすると、「隊長」だけを吊るし上げればいいのでラクだ。また首をはねられる側じゃなければ、それほど恨まれないので、孫子のように「素晴らしい軍師」なんてもてはやされることもある。

一番の問題は、バスケットボールは「スポーツ」であるべきなのに、そこから一番遠い手っ取り早く強い「軍隊」を作るメソッドを持ち込んでることであり、周りもそれを疑問にすら思わなかったことなのだ。

それが違和感の正体だったのである。
なんともそこがやりきれない感じで、
マスメディアも体罰の是非論じゃなくて、ここまで踏み込んで欲しいなと思う次第です。

昔、本宮ひろしの漫画「実録 たかされ」(Kindle化されてた!)を読んで、ああ日本にスポーツってないんじゃないかと思ったことがあって、
この漫画、本宮ひろしが書いた江川卓のドキュメンタリーで
当時の高校野球や大学野球の内幕なんかが描かれてて予想外に面白く、おかげで「甲子園」にまったく興味がなくなるという副作用もついてきたんだが(普通に考えたら、単なる高校生の野球部の日本一決定戦じゃないか)、
その頃思ったのは、
明治以降、スポーツとかいうものが欧米からはいってきて、「おお、これは国民の身体を鍛えるのによさそうだ」と競技として取り入れたはいいものの、それまで身体を鍛える系の項目が武道しかなかったものだから、そのメソッドでやっちゃった(というかそれしかできなかったのだろう)のを延々とひきずってるんじゃなかろうかと。
まあ運動部に所属したことないのでほんとにそうなのかはしらんけど。

ともあれ「実録たかされ」、大昔の江川卓の「空白の一日」を中心に、高校野球の実態とか、根性論でひっぱりまわされる部員とか、裏での大人達の暗躍とか、その辺が描かれてて、すごく面白かった記憶がある。本宮ひろしが取材した内容を江川当人にぶつけるという形で本人も登場するし。とっくに絶版になってたんだけど、電子書籍でこうして復活してるってのも面白いわ。今の時代に読んだらどんな感想になるのだろう。

2013/01/16

夜の江の島

〆切が近づいているのでそろそろ原稿を仕上げなきゃいけないのだが
どうも写真が足りない。
天気予報を見ると、夜はちょっと晴れ間が出るらしい。
よし、ってんで、小田急で夜の江の島へ、星空の写真を撮りに行く。
うーむ。

夜の江の島。オリオン座がかすかに見えてます。

月の写真はどうでもいいんだけど、
この2枚はついでに撮ったもので、星空写真はもっと長時間露光しております。
露出の設定が難しいわ。
もうちょっとISO感度を上げて撮るべきだったな。
と思っても、1枚撮影するのに時間がかかるし、
電車がなくなるし(それは大げさ)で、
もうちょっといろんなパターンを試したかったのだけどできなくて残念。

まあ星空は山が一番ですな←でも車がないのでつらい。
そうそう、
今回初めてOM-Dの「ライブビュー付バルブ撮影」してみた。
これ、めちゃすごいわ。
あらかじめ指定した時間ごとに、バルブ撮影の途中経過をモニタに表示してくれるの。
こんな感じに。
夜景とか花火とか星空とかそんな長時間露光したい人にお勧め。

それはそれとして、誰もいないとこで夜の撮影ってなんか楽しいわ。
もうちょっとセッティングも追い込んでみたいので、
ポラリエを自腹で購入して、あれこれ楽しみたい気分になっております。


新世界より

「新世界より」読了。これ、面白い。
長いけど、読みやすくて描写がシンプルなので(イマドキの小説って感じで)苦も無く読めたわ。

まあ、日本SF大賞を取ったくらいだからSFで、
超能力ものでもあり、未来ものでもあり、ユートピアもの(≒ディストピアもの)でもあり、社会派でもあり、
超能力SFが多く出てきた時代、「スラン」のようにミュータントが迫害されて人間との戦いがおきて……という話がいくつかあったけど、
「新世界より」はその戦いののちに超能力者たち(呪力を持つ人々)によって作られた「新世界」(一見、ユートピアでありそれはもちろんディストピアでもある)が舞台。
それも日本。極めて日本的な新世界になってるところがミソ。

で、何かと親切に書かれているのでKindleで読むときは助かる。
読んでて「あ、そういえばこの伏線、前にでてたな。どんなだっけ」と思うと、親切にもそれを再度説明してくれたり思い出すきっかけをくれたりするのだ。
まあそういうことやってるから長くなるんだろうけど、
おかげでわかりやすくていい。

でね、何が面白いかというと、やはり「新世界の様子」に尽きるわけで、
(そういう意味では物語のクライマックスである東京編はおまけみたいなものかも)
その世界、というか社会の様子がわかってくる感じが楽しい。
ユートピア的な社会にはやはり欠陥があり、それが好奇心旺盛な主人公らによって暴かれたりほころびが見えたりするんだけど、そのたびに年齢がぴょこんとジャンプしてその後の話になって、をいをい、と思うのだけど、実はそれには理由があって、ユートピア的な解決がそこで為されているのだ。
その構成がたまらん。

久しぶりに日本のSFを読んだなあという感じで満足。

というわけで、次も日本SF大賞をとっててなおかつKindle化された小説をさがそう。


2013/01/15

雪かきは大事

家電批評の原稿を書く。

夜、ちょっとでかける。
雪が残ってる……のだが、
ちゃんと雪かきしてる道路としてない道路で差がありすぎて、
うちのマンション前の道路、雪かきされてて自転車で走ってもOkな感じだったのでさっと普通に出発したら、駅前の道路がもう雪が固まってるとこと雪かきされてきれいになってるとこがまだらになってて怖ろしい怖ろしい。
たとえばこんな。

 上の写真の道。雪かきされてない上に微妙に坂になっててカーブしてておそろしいのだが、この先を左折するととたんに下のようになる。これなら問題ない。
この違いはなんなんだと。日照時間という差はあるが、やはり雪かきの有無がでかいのだ。
ふだん雪が降らない東京なので、雪かきの習慣はないんだが、大事なんだなあと、雪国じゃないからこそ、区の方である程度雪かきを呼びかけたり、雪かきようスコップを貸し出したりした方がいいんじゃないかと思った夜でありました。