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2013/07/31

Eye-Fi Pro X2とEye-Fi mobiとFlash Air

Wi-Fi搭載SDカードについて記事を書かねばならず、
借りたカードであれこれテストするが悪戦苦闘。
予想以上に手間取る。
特にEye-Fiはすでにアカウントを持ってていくつかのカードを登録してあったのが話をややこしくしたようで。
FlashAirは……想定してたのと設定が違ってるのに気づくのに時間がかかったよ。
まいった。

でもまあそれぞれコンセプトが違ってて面白い。
一番多機能だけどややこしいのがProX2で
一番シンプルなのがFlashAirで
一番コンセプトがシンプルでとっつきやすいのがmobiなんだけど
ここで詳しく書いたらいかんよなと思うので(だって別途記事書くんだし)
その辺は割愛。

ただ、Eye-Fi mobiについてはまた別途エントリーを立てると思います。


2013/07/30

渋谷城の渋谷氏を考えつつ渋谷で猫と出会う

青山にあるITMediaで打ち合わせ。
久々に自転車で出動、
旧滝坂道を走り、道玄坂か宮益坂、さらに青山通りを走って到着。
10kmちょっとだけど、自転車はやっぱ楽しいですな。

打ち合わせを終え、行きと同じ道も芸がないなと青山通りから1本南の青山霊園前の道を走り、青山学院大学なぞをぐるっと大回りして金王八幡宮へ。
渋谷界隈の猫を探しつつ帰宅しようというのが目的。

金王八幡宮。少し高くなった場所にある。X100S
金王八幡といえば、渋谷金王丸で、渋谷城址で、
渋谷城を構えたのは、河崎基家の孫、河崎重国(渋谷重国)といわれてて、
神社の由緒書きにもそう書いてある。
秩父系平氏のひとりが河崎を領有して(今の川崎ですな)川崎氏を名乗り、
その孫が渋谷氏となったのだ。

河崎基家は源義家について奥州征討に向かって功績を挙げ、
武蔵国谷盛庄を賜り、1092年、源義家が金王八幡宮を勧請し、
渋谷氏はここに館を構えて居城とした。
と、神社の由緒に書いてある。
金王八幡宮公式ホームページ

だがしかし、それが本当かどうかあやしい。
まあ神社の由緒なんて古ければ古いほど怪しいんだけど、
それを検証した本がある。

渋谷学叢書という渋谷について研究した本の第2弾。
「歴史のなかの渋谷―渋谷から江戸・東京へ」の中に中世の渋谷について書かれた章があり、そこに渋谷氏について調査した結果が載っており、
簡単にいえば、一部の系図を除いて、当時の資料において「河崎氏」系の「渋谷氏」と武蔵国の関連を示すものはなく、吾妻鏡にも相模国渋谷は出てきても、武蔵国渋谷に関連する話はなく、河崎氏系の渋谷氏がここの渋谷を領していたという伝承は間違いだというのだ。
なんと!

渋谷重国が領したのは、相模国渋谷庄(今でも高座渋谷駅として名が残ってる)であり、武蔵国の渋谷は領してなかったと。
相模と武蔵では国も違うしな。

一応一般的には、相模国の渋谷と武蔵国の渋谷の両方を領していたということで落ち着いているようだけれども、上記の本でそれは否定されたのだ。

じゃあ渋谷に渋谷氏はいなかったのか、渋谷城はなかったのか、
というと、そうではない。
渋谷氏がもう一系統いるのである。
江戸氏である。

江戸氏の系図では、江戸重長(平安時代末期〜鎌倉時代前期)の子供のひとりが「渋谷七郎元重」(まあ、七男の元重が渋谷を領したと読み替えればいい)とあるらしい。
系図だけでは怪しいとしても、
1420年(室町時代)の熊野神社の文書に
江戸氏の一族として渋谷氏(しおやと書かれているがこれが渋谷のことだと比定されている)が登場しているのである。
どうも室町時代に江戸氏系の渋谷氏がいたのは間違いないようだ。

江戸重長の子供が渋谷を領したとすれば、まあ鎌倉時代初期のことかと思う。
源義家には間に合わないが、時代的には近い。

その渋谷城は、
室町時代後期、後北条氏が鎌倉街道を江戸に向かって攻め上がるとき戦いに負けて焼失したとされている。(八幡宮前の八幡通りが鎌倉街道で、鎌倉街道から青山通りに出て東に向かい、江戸城に行ったのではないかと思う)。

河崎氏も江戸氏も秩父平氏系なので同族といえば同族だが、
伝承とはずいぶん違ってくる。
話としては、江戸を領した江戸氏が、
その息子達を江戸の回りの要衝に配したという方がありそうだ。
15世紀に書かれた文書では、蒲田、六郷、中野、阿佐ヶ谷、丸子、鵜ノ木、しおや(これが渋谷だと比定されてる)など、江戸回りに江戸氏の支流がいた。

果たして、渋谷城に居館を持ったのは誰か、金王八幡が勧請されたのはいつか。
金王八幡宮の縁起に出てくる様々な伝承は実際にあったのか。
どこかで江戸氏と河崎氏がごっちゃになったのか。

もし、河崎氏系の渋谷氏が武蔵国の渋谷と無関係だったとすると
「金王丸」の位置づけはどうなるのか。金王丸と渋谷氏の関係はどうなのか、
わくわくして「歴史のなかの渋谷―渋谷から江戸・東京へ」を読み進めたら
その辺はぜんぶ「今後の課題」で終わってたよ。がーん。

ともあれ、金王八幡神社の由緒やその他の渋谷史について書かれた本に当たり前のように河崎基家の子が渋谷を領して……と書いてあったので
高座渋谷との関連はどうなんだろうと疑問に思いつつわたしも本にそう書いてたけど、
そこが揺らぐとなると面白い。

さてどうなんでしょうねえ。
八幡宮の伝承が正しいとすると、江戸氏系の渋谷氏はなんだったのか、ともなるし。

てなことを考えつつ、猫1匹発見。
さらに鎌倉街道を並木橋方面に向かい、
XZ-10。猫の後ろが旧東横線高架。立ち入り禁止場所なので猫も余裕。
JRを越えてまた1本裏の道にはいってうろうろして、
全部で7匹の猫と出会うことができたのでありました。
XZ-10。鉢山町で。飼い猫らしくしばらくじっとしてたら警戒心を解いてくれた
その後、鉢山町から西郷山公園を抜けて三茶→世田谷通りと辿って帰宅。

自転車で動き回るとあれこれ寄り道できるのがいいんだけれども、
あっという間に何時間もたつのがいかんですな。
最短距離を走れば40分くらいで帰宅できる距離なのに。

寄り道をたくさんした分、総走行距離は27kmくらい。

帰宅して次の仕事に取りかかろうと思ったらHDDが心許なく、
とりあえず各種データを全部バックアップしてたら時間がなくなる。
やばい。



2013/07/29

またもやHDDが足りなくなってきた件

延々と遅れてた原稿をやっと仕上げてメール。
今週、iPhoneカメラ連載はおやすみ。

なんか、HDDに
Aperture、LR5、CaptureOne7と3つのライブラリがあって、
当然ながらHDDを圧迫するのである。
うーむ。新しいHDDに入れ替えるか、とMacProの内蔵HDDをみたら、
1TBのがひとつあるじゃん。
これを3TBにして2TBほど稼げば年内はしのげるかもしれない。
う、HGSTのドライブって今あまり流通してないの? なんか高いぞ。
SeageteにするかWDにするか。昔はSeageteをメインで使ってたんだよな。

むしろ大きな問題は
そろそろ重たく感じてしょうがない2008年型MacProの後釜をどうするかなのだが
ほんとに来年から消費税が上がるのなら、
その前にカタをつけたいなあ。
黒円筒MacProにも心惹かれるが、
コストを考えたらiMacの27インチかねえ。
でも、CPUをCore i7にしてビデオメモリを2GBにしてメインメモリを16GBにして……ってやってたら27万円とかになった。
それはムリだ(笑)。
そのうえ、今内蔵してるデータ用HDDを外付けHDDにするケースも必要じゃん。
あ、USB 3.0のケースにしちゃえば安く済むか。
裸族のカプセルホテルの USB3.0/Thunderbolt 両対応版が出ればいいのに……出ないだろうな。

Thunderbolt対応で複数ベイを持ったHDDってどれもRAID専用なのよね。
こちとらRAIDする気は無く、ただ、突っ込んだHDDをそれぞれマウントしたいだけなのだが。

こんな感じで、年内は悩んでいると思います。


2013/07/28

日本vs韓国戦

いやあ、アジアのチームを相手にあれだけ押し込まれる日本って久しぶりにみたわ。
あれだけ前線にプレッシャーかけて攻められたら
大変だわな。
特に日本ってカウンターに弱いじゃん。
守るときのみならず攻めるときも。

パスをつないでボールをポゼッションしながら攻めるのが身上なので
カウンター一発で決めるのもまた苦手で、
コンフェデ杯でもいい感じにカウンターになるかと思いきや、
最後にスピードダウンして攻めきれないとか何度見たことか。

だがしかし、今回はボランチに青山がいたのであった。
広島ってボールポゼッションでパスワークで攻め込みつつ、
相手が前掛かりに来てたら青山がポンと裏に出して佐藤寿人がさっと抜け出るという攻めのパターンも持ってるわけで、
攻められてるときこそそういうパスを狙う青山と、
裏を狙ってカウンターでひとりでシュートまで持ち込める柿谷。
このふたりがいて助かったねと。
1点目はもうまさにそれだし。

日本の目指すサッカーじゃあないんだろうけど、
オプションとしてカウンター一発飛び道具って持っておくべきだと思うのだよな。
それはそれで見てて楽しいもの。

にしても、柿谷って楽しそうにゴールを決めるとこがいいわ。

今回のメンバーはそれはそれでもうちょっと熟成したとこを見てみたい。

飛び道具といえば永井だけど、ベルギーで元気にやってるだろーか。

2013/07/27

「喜多見古墳物語」なぞに顔を出してみる

夕方から、世田谷区喜多見にある慶元寺というお寺で「喜多見古墳物語」なる地元のプチイベントがあると聞いて行ってみた。
自転車で水道道路をびょあーっと走り、旧登戸道をくねーっと走ると到着する。

喜多見ってのは野川と多摩川の間にある微高地……国分寺崖線の下だけど多摩川よりはちょっと高い土地で、
東京人の古道特集でも紹介したとこで、
歴史好きにはたまらん場所なのである。
何しろ、15世紀に江戸に館を構えてた江戸氏(紅葉山あたりに居館があったといわれてる。江戸に居を定めた最初の領主といっていいかと)が
太田道灌に追われて(といわれてる)落ちてきたのが喜多見。
江戸氏と一緒に江戸にあった菩提寺も移転してきた。
それが今の慶元寺。

太田道灌に追われたかどうかは定かでないと思うけど、
太田道灌が江戸城を築いたのが1457年、
慶元寺(元となった天台宗の寺院)が江戸から喜多見の方に移転したのが1451年、
さらに現在地に移ったのが1468年だそうだから、
太田道灌に追われたといっても過言ではないかと。

今でも慶元寺には江戸氏の墓所がある。

そこにある真新しい薬師堂が会場。
10分ほど前に到着すると、もう30人ほど集まってる。
老若男女……いやほぼ老人んだけど、中には30代とおぼしき女性や、ひとりだけ小学生男子もまじってた。

このあたりは喜多見古墳群といわれるほど古墳がたくさん残ってる。
その発掘調査をした人が案内してくれるというので話を聞きたかったのである。
最初に慶元寺の住職さん(でいいのか?)が、登場して薬師堂建設の際、この真下に竪穴式住居が発見されたという話からはじまり、
その案内で本堂裏手にある慶元寺古墳見学。

うれしい。
慶元寺に古墳があるというのは知ってたけど、一般には非公開で見られないのだ。
とうとう実物を拝めるのである。

住職さんについて中庭へ入ると、こんもりした小山が現れる。
一目瞭然である。これが慶元寺6号墳。
未発掘なので詳細はわかってないが、急いで発掘しなきゃいけないものでもないそうな。


さらにすごく小さな、これが古墳とは誰もおもわないだろうという4号墳(?)、

さらに薬師堂の裏に3号墳。
石室の角が少し顔を出してるからここは確実に石室が使われてて(粘土廓の古墳もある)
このあたりでは珍しいという。

蚊に食われながら古墳見学ののち
(実は慶元寺あたりだけで1号墳から8号墳まで見つかってる)
薬師堂に戻って座学パート1。

古墳見学の途中、どっかで見たことある人が合流したと思ったら、
世田谷区の保坂区長でありました。
ちょっと疲れた顔をしてたけど、土日にも地域のイベントに顔を出しているんだなと感心。

座学の前に区長がちょっと挨拶して、
続いて世田谷区の学芸員の寺田氏から
慶元寺古墳で見つかった埴輪の実物を見ながら
発掘の話をあれこれ聞く。
喜多見古墳群で見つかった埴輪はどれも
北武蔵(要するに埼玉)製で、
何故それがわかるかというと「顔が違う」かららしい。
この時代(5世紀末〜6世紀)は専業の埴輪工房があり、
工房によって顔が違う。



ちょっと休憩して第2部は東大大学院助教授の早乙女先生登場。
35年前に慶元寺古墳を発掘した当人。

これが面白い。
古墳時代における喜多見古墳群の位置づけ。

世田谷には多摩川台古墳群があり、そこに古墳時代前期の前方後円墳(宝来山古墳)がある。前期ってのはいわゆる仁徳天皇陵より前の時代。
だいたい、古墳時代前期から中期の前方後円墳が多摩川台とか芝丸山古墳とか東京南部の海の近くの台地上にいくつもある。
それがぱたっと作られなくなったのが5世紀後半。

そのあと、北武蔵の「さきたま古墳群」に巨大な稲荷山古墳が突然あらわれ、その後いくつか前方後円墳が作られる。稲荷山古墳から発掘した文字が刻まれた鉄剣にはワカタケル大王(雄略天皇)と書かれていて、それは5世紀後半。

で、その状況証拠から、その頃南武蔵から北武蔵へ、武蔵国の権力が移ったのではないかといわれてる。

日本書紀には534年の武蔵国造の乱について書かれていて、
(日本書紀に武蔵国の名前が出てくることはほとんどなく、大きなデキゴトとして語られてるのはこれだけといっていいくらい)
笠原の使主(おみ)と同族の小杵(おき)が武蔵国造の座を争い、
使主は朝廷の助けを借りてその座を守ったのだという。
稲荷山古墳築造時期とは60年くらいずれてる。

5世紀後半に武蔵国の中心勢力が南武蔵から北武蔵に移り、
その何代か覇権を奪還しようという争いが起こり、
それが武蔵国造の乱として記録されたと考えれば、時期のずれは説明できる。

でもまあ、さきたま古墳群のあたり(行田市あたり。かなり栃木に近い)と多摩川台古墳群のあたり(世田谷から大田区の多摩川沿い)はかなり距離が離れてるわけで、
あの時代にあれだけ離れた場所で大きな争いがあったとは考えづらいという人も。
日本書紀に記述が残っているわけだから、
何らかの内乱みたいなのがあり、結果として多摩地区などが朝廷直轄地になったというのは書き残すべきことだったのだろうな。

で、喜多見古墳群は5世紀末から6世紀で、権力が北武蔵に移ってから作られたわけだ。
ここでさっきの埴輪の話。
喜多見古墳群ができたのは、武蔵国の中心が北武蔵に移ったあとのことで、
古墳を作るにもいちいちそっちの許可を得て埴輪を作って運んだんじゃないかと。
だから北武蔵の埴輪が喜多見で使われたわけだ。

ちなみに、田園調布で埴輪工房跡が発掘されてる。
こっちは南武蔵がまだ力を持ってた頃、多摩川台古墳群(ちなみに田園調布と谷を挟んだ向かいにある)のために埴輪を作ってたと考えれば悪くない感じ。

早乙女先生の話は古墳から発掘された遺物で年代を推測する話や
当時の日本と朝鮮半島の関係を古墳から発掘された遺物で推測する話など
あれこれ。

南武蔵は多摩川系、北武蔵は利根川系。荒川系は何をやってたんだろう、この辺は強い勢力はなかったんだろうかとふと思う今日この頃。

こういう話って想像力を膨らますと楽しいよねえ。
北武蔵と南武蔵はどんな道でつながってたんだろうとか←陸路だとしたらどの道? あるいは東京湾を介した水路?
なぜ北武蔵が勢力を持ったのだろうとか(毛野国との関係?)
そもそも、なぜ武蔵国はこんなに広いんだろうとか、
(これだけ離れた場所で権力争いするんだったら、北武蔵と南武蔵で別の国であってもよくないか?)
謎はつきませぬ。

で、その帰り、成城学園前で三井さんとちょっとお茶してたら
天気がやばそうだったので慌てて帰るも、
帰宅直前で間に合わず。とほほ。



2013/07/26

「Adobeによる「ブロガー向けCreative Cloud講座・Lightroom5編」 in 築地千秋はなれ 」←長いよ

お昼から
『Adobeによる「ブロガー向けCreative Cloud講座・Lightroom5編」 in 築地千秋はなれ 』
なるセミナーみたいなのにしれっと参加し、
夕方まで築地から新橋へカメラ持ってぶらぶらし、
夜は都内某所で某氏とか某氏とかと某な某で某々。
若い頃は一気に書けたけど最近は途中で息継ぎしないとだめなんだよねとか。
おっさん的な話もしつつ。


で、
『Adobeによる「ブロガー向けCreative Cloud講座・Lightroom5編」 in 築地千秋はなれ 』
っていう小さなプライベートのイベント……って何かというと、
Lightroom(以下、LRと略します)の担当者が来日しているので、ランチを食べながら料理写真を撮り……いや、逆で、料理写真を撮ってついでにそれを食べるが正しいんだけれども、
FUJI X100S + LR5で現像。マスク使ってみた。

その後、各自持ってきたMacBookAir(ひとり除いて全員、MBAでした。どこのノマドの集まりかというくらい(笑))に写真を吸い上げ、
LR5のレクチャーを受けつつ学びましょうという会で、
なぜそこにブロガーでも何でも無いわたしがいるか、
おまえもブログを持ってるんだからなんか書けとか
いつまでもAperture使ってないでLRも使ってみろとか
(一応LRも1.0からの正規ユーザーなんだが、最近使ってない)
誰かが荻窪圭にも声かけておくかと言っただけかもしれないが
とにかくお呼ばれしたわけで、
職業柄開発者と話ができるのはありがたい機会でもあり、
これは行かねばなるまいといそいそと築地まででかけたら、
著名なブロガーの面々が揃ってて、
世の中ブロガーの集まりってけっこうあるんだけど
特にブロガーなわけでもないわたしはこの手のははじめてだったわけで、
料理が出た途端に一眼レフを持った面々が一斉に四方八方から写真をとりはじめるという不思議な光景に目を奪われたりしたのであった。
OM-D + LR5で現像。明瞭度をマイナスにするとほわっとします。
いやはや面白い。
お刺身はもちろんのこと、サバの味噌煮がたいへんおいしゅうございました。
OM-D + Apertureで現像
魚河岸三代目 -千秋 はなれ
なんだかIT系御用達のお店らしい。

食後はLR5の開発者によるLR5のレクチャー。
写真・ビデオ編集ソフト | Adobe Lightroom 5

意外だったのは、LRを使ってない人が多かったこと。
ブロガーのように写真を大量に撮ってエントリーに写真を大量の投入する人なら、LRやApertureといったソフトは欠かせないと思うんだけど、その良さって意外に知られてないのかもしれない。

個人的には、「自分でフォルダを管理して写真を1枚1枚開いては現像して別名で保存」ってのはもう過去の話で、撮った写真がどのフォルダにあるかとか、保存するか否かとかどこに保存するかなんてまったく気にしないで
目の前のあるサムネイルからちょちょっと使えそうなものを選んでそれを開いて現像して閉じて現像して閉じてを繰り返しつつ
まとまったら、まとめてその場でアップロードというのが普通になってるから。
ここにのっけてる写真も、LRやApertureで現像したものを、プラグインを使って直接Picasa Web Albumに上げてるから、一度もファイルへの書き出しってしてないのだ。
それが楽なのだ。
昔は、いったん画像サイズを落とした写真をフォルダに書きだして、
それをアップロードする必要があったからね。あれはもうめんどくさくていかん。

LRやApertureのいいところって、個人的にはそこなのだ。
もう自分でフォルダ管理なんてしたくないもの。
特に古い写真を探す必要が出たときなんざ、フォルダ管理してたら大変なことになる。

で、なぜわたしがLRじゃなくApertureを使ってるのかというと、
写真の管理や、写真の管理と編集のいったりきたりがLRよりスムーズで快適だからなのだが、
肝心の現像機能はというと
バージョン3.xで止まってるApertureに対し、5.0まで進化したLRの方が先をいってる。
それはもう確かなことで、
特にレンズによる収差の補正や、パースの修正、マスクをかけて部分的に異なった現像をするなんて段になると、LR5の方が上なわけである。
特にレンズによる収差の補正はありがたい。
パープルフリンジの補正能力に至ってはLR5の方が数段上で、フリンジがけっこう出るパナの12-35mmなんてレンズを使ってる身にはありがたすぎる。
水平垂直の自動補正はスクリーンや看板を記録用に撮影したとき
(取材してると、スクリーンを撮ることってしょっちゅうある)
に超重宝する。

たとえばこの日に撮った築地本願寺の写真をLR5でいじってみたのがこちら。
明瞭度を上げ、ハイライト部をちょっと抑え、シャドウ部を持ち上げ、彩度を上げ、さらにパースをコントロールしてる。このくらい1分もあればできる。
LR5
今回はLRの不満点や気になってた点もいくつか確認、
カタログに何枚写真を放り込めるかというと、LR1.0の頃は12万5千枚といわれた記憶があるのだが、今は制限は特にないそうで、100万枚くらいはいけるらしい。
よい話です。
明瞭度(英語だとクラリティ)は何をしてるのかというと、
エッジのコントラストをコントロールしてるそうな。
ハイコントラストなシーンに対して
こいつをぐわっと強くかけてハイライトとシャドウをコントロールしてサイドを上げてやるといわゆる「HDR」っぽい写真になります。

他にも細かい話をいくつかしたり、
会合の後、来日してる開発者の方がOM-Dを持ってて、
互いに持ってたレンズを交換して、このレンズはいいよとかそのレンズはどう?とか
そんな話をしたり(いや、わたしは英語がさっぱりわからんのでどのくらい会話になってたかはしらんけど)。

なるほど、LRのような新しいジャンルのソフト(新しいといっても、もう5年も前からあるわけだが)の場合、
その導入がどんなメリットをもたらすのかなかなかピンとこない人には
メディアで通り一遍の紹介をしてもらうより、
今回のようにそれなりの発信力を持っている人に実際に体験してもらって
そのソフトの存在意義を実感させてそれを書いてもらう方が
伝わるのかもしれないなあと思った次第。
いわゆる「現像ソフト」ではないんだよな。写真系総合ソフト的な感じ。

美味しいものを食べさせてもらったから特にLightroomを宣伝するというわけではないわけでもないが、
撮った写真の読み込み→セレクト→現像→アップロードの一連の作業を
1本のソフト内で完結させられてそれでいて、
個々の機能はしっかりしてて作業が楽、
という点はもっと周知されてしかるべきでありますよ。
そのクオリティを考えれば、価格分の価値は十分にあるもの。

余談だけど、
日本人に比べて欧米の人たちの方が
撮った写真を公開する前にレタッチや加工をすると聞いたことがある。
確かに、Webに公開されてる写真を見ると、欧米の人たちの方が一手間くわえた写真が多いと思う。
写真展なんかを観に行っても、海外の写真家の方が写真に対して演出してたり自分のイメージに合わせて加工してる作品が多い気がする。
面白い現象だよね。

考えるに、写真に対する考え方が違うんじゃないかと。
欧州は、絵画の延長線上に写真が登場したという歴史がある。
絵を正確に描くための装置として、カメラ・オブスキュラが登場し、
それを応用して、写真が誕生した。
だから絵画と写真が同じ歴史ライン上でつながっていて分断されてない。

日本は、浮世絵や日本画しかないところに、
いきなり西洋画と写真が、ほぼ同時に入ってきた。
だから、絵画と写真がシームレスになっておらず、
「写真は写真」「絵画は絵画」と感じてる人が多い。
だから、撮った写真に対して、
自分のイメージに合わせて加工して完成、という感覚が弱いんじゃないか。

どうなんでしょ?
DSCF5296.jpg
X100S + LR5 →flickr
ほんとにそうかどうかは美術史の素人なのでわかんないけど、
今度、中ザワヒデキさんにお会いすることがあったら聞いてみよう。

ちなみにLR5はパッケージとしても売ってるし、Adobeサイトからのダウンロード販売も行っておりますし、Adobe CCに入ればついてきます。お好きなものを。
昔に比べればめちゃ安くなりました。Photoshopは安くならないけど、LRはぐっと安くなっております。

2013/07/25

蒸し暑い

家電批評の原稿を書いてメール
ascii.jpの猫連載を書いてメール
ITMediaで今後の連載の打ち合わせ
帰宅して録画しておいた日本vsオーストラリア戦
豊田よかったねえ
最終戦の先発が誰になるか楽しみ
蒸し暑い

2013/07/24

特に何も無く

もともと出不精なので、家にこもって仕事する日が続くと、
外出の仕方を忘れちゃう……いやそれはないか、というか
外出の習慣が失われちゃうのがいかんですな。
ITMediaにG6のレビューを仕上げてメールして
髪を切りにいって帰宅して次の仕事、
と思ったらなんだかんだであれだ。
そろそろ溜まった仕事を全部きれいにして
ぱーっとカメラ持ってお出かけしなきゃいかん感じなのだが
まだちょっと残ってる。
にしてもすっかり夏も終わりましたな。
復活するんだろーか。

2013/07/23

カシオのTR-15はなぜ8万円もするのか

なんか天気もあれなので家にこもって延々とG6のレビューを書きつつ、
たまにはブログっぽいこと書くかと、数日前に書こうと思いつつ忙しくて書きそびれてたネタを。

カシオのTR-15は何故3,000台限定で8万円もするのか、という話。
何しろ10倍ズームのコンデジが2万円以下で買える昨今、
単焦点で1/2.3インチセンサーで8万円なのだから、えっと思った人も多いはず。

そもそも2011年に登場したTR100は34,800円くらいだった。
casio TR-100

とにかく気軽に楽しく撮れる カシオ“EXILIM”「EX-TR100」 (1/4) - ITmedia デジカメプラス

特殊な構造でコストがかかっているとはいえ単焦点のデジカメとしてはちょっと高かった。で、日本では売れなかった。

だがしかし、香港の人気モデルがこれを使って撮った自撮り写真を公開したのをきっかけに、東アジアの女子の間で大流行し、アジアで一気に売れたのである。
その辺はこちらに書いてある。
カシオの不人気デジカメが台湾や中国で大ブレイクした理由 日経トレンディネット
なにしろ「自拍神器」である。

そもそもデジカメって日本が安い。その上日本ではTR100に火が付かなかったから、実売価格もぐっと下がってた。
そこでアジアからの観光客や転売目的な人々が日本にある在庫をぐわっと買いあさっていったらしいのだ。伝聞だけど多分その通りだと思う。日本での実売価格も2011年秋にぐわっとあがって一気に入手困難になったし。

当然のごとく、カシオはこの製品の主戦場を東アジアにさだめ、
次モデルのTR150はアジアで先行発売。
日本ではTR100と同等の価格で数量を絞って出したところ、予約だけで完売。あっという間に価格が高騰した。

ためしに、検索オプションに「顔」を指定して「TR150」を検索してみるといい。
どんな人たちがどう使っているか一目瞭然である。
自撮り用高級カメラってすげー面白い位置づけじゃないか。
カシオのカメラって、プレミアムオートで顔を撮ると自動的に美肌系の処理がかかるから
それもウケた要因のひとつなんだと思う。いちいち美肌モードなんてしなくていいんだから。

で、2013年。5月に中国で最新モデルTR350を発表。デザインも洗練されてWi-Fiもついた。
価格は日本円で約82,000円。アジア圏ではそういう価格付けのカメラなのだ。
カシオ、女性ターゲットの“自分撮り”カメラ「EX-TR350」上海で発表 - CNET Japan
高級機種であり、ステータスなカメラなのである。

それが日本のTR15であり、
TR100やTR150と同じ3万円台で普通に登場すると、
あっちでは8万円するのだから、価格差がありすぎて
どうなるかは自明って感じで、
こっちでもあっちに近い価格じゃないとまずかったんでしょう。
そういうことかと思います。
それでもあっという間に売り切れたようで、Amazonでは10万円越えてる始末。
いやあすごいわ。

このシリーズはカメラとしてすごく面白いので日本で普通に流通しないのは残念なんだけど、というか世界中で3万円相当で売っちゃえばいいのに、と思ったりもするのだけど、
難しいのでしょうかねえ。

あるいは、
ある意味特殊な位置づけのカメラになっているのだから、
Powershot Nみたいにオンライン販売限定で39,800円なんてのはどうでしょう?


にしてもカシオって面白い。
ほんとは、
TRシリーズにAndroidを内蔵して欲しかったんだけどな。
似合うと思うのだけどな、と、TR100のときからいってます。






2013/07/22

もう夏は終わりなの?

夕方までになんとか延々とやってた原稿書きを終わらせて、
一息ついて、
ITMediaにiPhoneカメラ講座を書いて、メールして寝る。
これで通常進行に戻れるかな、という感じです。

散歩に行きたいな……と思って外を見たら
いつの間にか「もう夏の終わりですか」というか
8月末ってこんな感じだよね、的な、足りないのは蝉の声だけ、的な夕立で、
このあと長い残暑になるのかと思うとなんともはや。

天気も悪いことだし、あと2〜3本書いたら
SV600を引っ張り出して遊ぼっと。

2013/07/21

あらま

家にこもって原稿書き。やっと終わりが見えてきたところで選挙。
西の空が楽しい季節です

ネット選挙運動解禁……ってみんな何を期待してたんだろうねえ。
インターネットを使い慣れてない人がかってに「ネット選挙」って言葉に幻想を持ってただけじゃないかと思わないでもないです。
個人的には、今までは公示日になった途端、TwitterやFacebook上に流れるリアルタイムな選挙関連の情報が激減して気味が悪かったのだけど、
それがなく、むしろ候補者やその支持者以外も積極的に選挙や政治の話題をSNS上で行い、そのおこぼれが自分のTLにも流れてくるので、
たいへんありがたく、山本太郎よりすずきかんだな、となってきたのが面白く、
選挙や政治について話題にしやすくなったという意味でもいいんじゃないかと。

むしろネット選挙運動解禁といって慌ててもしょうがないわけで、
ネットを使い慣れてない人は別にネットなんて無視していつも通りでいいんだし、
多くの人がネット選挙運動に慣れてくればそれなりに、
良くも悪くも日本っぽい感じで定着してくんじゃないかと。

ああ、ネット選挙運動云々ってのに振り回されて、今までネットに目を向けてなかった政治家の方々が慌てて勉強して……ってのは効能かもしれないな。

ともあれ、選挙結果にはびっくりだわ。
自民党が伸びて民主党が壊滅、というのは誰でも想像できるのでいいとして、
それ以外ですわな。
わたしはチェルノブイリ以来の脱原発派であるけれども、
じゃあ即時原発撤廃を叫んでる人なら誰でもいいかというと、そんなことはないわけで、
まあ選挙ですから投票した人がそれだけたくさんいたわけでなにをかいわんや、
と思いつつ仕事してたら、明け方、ワタミも当選したというニュースが。
細かく選挙運動や各候補の動向や政策をチェックしてたわけじゃないので細かい言及はしないけれども、
あらま。

そういえば、ワンセグでテレ東見ながら地デジで東アジアカップを見てたのだけど
いくらあのメンバーとはいえ、中国相手に3-1でリードしながら
引き分けちゃうかね。
こっちこそ、あらま。

2013/07/20

最近夕空に表情があって良い感じです。

ScanSnap SV600も触りたいしチェルノ本もちゃんと読みたいし
自転車にも乗りたいし撮影散歩にも行きたいので
今かかえてる仕事をなんとかこの土日で終わらせるべく
ソファに座ってMacBookAirのキーボードを叩くのであった。
図版(まあたいてい写真なんだが)を見ながら原稿を書くときは
MacProのでかいモニタで写真を表示させてAir13で書くのがはかどるのだが
デメリットとして、ついMacProでJリーグの試合を見たりFacebookしたりWebをあれこれ見たりと結果として脇道に逸れてる時間の方が長いのだが
参照すべき資料は紙だったりすると
Air13でJeditをフルスクリーンモードにして
ソファに座ってタカタカと書く方が腰的にも楽だしはかどるのであった。
でも夕空は楽しむ。
そういえば今夜はカルカルで「スリバチナイト」だったなあ。
行きたかったなあ。タカタカ。

2013/07/19

市ヶ谷から神楽坂まで歩く

火曜日に来てたFAXに今朝気づいた。だめじゃん。
「東京古道散歩」が電子書籍化されるらしい。
すばらしい。中経出版は角川グループなので、角川の他の電子書籍と同様
KindleもiBooksも幅広く対応してくれるらしい。
いつ電子書籍版が発売されるかはまだ決定してないけど、
秋までには出るでしょう。
いちおうご報告まで。

午後からちょっと打ち合わせの打ち合わせといった感じで
新潮社を訪問。
新潮社は神楽坂上にある。
うちからだと交通の便が今ひとつなので、どうやっていこうかなと地図を見る。
うむ。市ヶ谷から歩くというのが面白そうだ、ってんで、その線で。
市ヶ谷駅から、かつてシャープだったビルの前を通って
市ヶ谷八幡宮へ。

階段をえっちらおっちら上る。
思ったより急斜面の上にあった。市ヶ谷の谷を見下ろせる絶好の位置で、
今でも喧噪から逃れてひっそりしてる。
途中に、稲荷神社がひとつある。
茶ノ木稲荷という。
拝殿の柱に手作りな由緒が貼ってある。
それによると弘法大師が立てた神社で
もともと稲荷があった山にあとから八幡がやってきたのだという。
市谷亀岡八幡宮はもともと江戸城西の鎮護のため市ヶ谷御門の内側に太田道灌が鶴岡八幡宮から勧請したもの。鶴に対して亀らしい。
その後、茶ノ木稲荷境内に遷座したのだ。


神社裏手に左内坂への細い路地があったのでそちらへ回って左内坂へ降りる。
新潮社へ行くにはいったん降りるのは無駄なんだけど、間に谷がある関係上
スムーズにそちらへつながる道がないのだ(いやもっと上に上ればあるし、今は他にルートもあるんだろうけど、東京時層地図で明治期の地図を見ながら歩いてるので、その当時なかったらないのだ)。


坂を下り、大日本印刷(DNP)の前をすぎて次の道を左折。
浄瑠璃坂を上る。

左内坂と浄瑠璃坂の間の谷地はほぼDNPのビル群が埋めていて、そこがかつて深い谷だったとはまったくわからない。都会化は地形を隠すのである。

浄瑠璃坂を上り、クランク状に曲がって神楽坂方面へのぼり
やがて道路の左右にならぶ昭和なビルに辿り着く。新潮社。
そこで昼食を食べながらあれこれ話をする。

その後、また古道に沿ってくねくねと寺町を回り、
袖摺坂を大久保通りへ下りる。

やっぱ古地図を見ながらの東京散策ってテンションがあがって楽しいですな。
いひひひ。

そこから大江戸線に乗って新宿へ向かい、
椿屋珈琲店(昔「談話室 滝沢」があったとこだ)で
GoodsPressの編集者とライター(顔なじみの人でした)にスマホとケータイのカメラについて取材を受けてhtc j oneのハイライト動画は面白いとかやっぱiPhoneはいいとかあれこれしゃべる。
テンションがあがったままだったので半分は楽しく雑談。いいのか。まあいっか。

帰宅して単行本の続きを書いて、力尽きてダウン。

2013/07/18

相変わらず地味週間です

今日中くらいに終わらせたかったのだが、ムリだな。
わははは。
ともあれ、単行本を1章分書いてメールして、
ascii.jpの猫連載を書いてメールして、
明日の打ち合わせの準備をして寝る。
仕事しかしてないとほんとに書くことないな……

2013/07/17

Lytro

早起きした。涼しい。
MacPeopleにLYTROのレビューを書く。
Lytro
なぜまたLytroかというと、LytroがWi-Fi&iPhone対応になったからですな。

Lytro画像のブラウズってとってもタッチパネル……つまりiPhone向きなわけで、やっと使えるようになったかと。
久々にLytroのサイトへ行ってみたら、Lytroの画像をembedできるようになってたので試しにはっつけてみた。いつの間にかいろいろ機能が増えていてなにより。
あれこれクリックしたりドラッグしたりスクロールホイールをスリスリしてみたりしてくださいませ。



で、日本では売ってくれないんだろうか。
もうちょっと基本画質と液晶モニタのクオリティが上がれば欲しいんだけどな。

午後からは単行本の原稿書き。
延々と淡々と細々と粛々と悶々とだらだらと。

2013/07/16

やっぱちゃんと寝ないとだめですな、の火曜日

はんぱな時間に寝るのもなと思って
仮眠を取りつつ家電批評の仕事したり単行本の原稿を進めたりしてたけど
やっぱ年ですな。
この原稿を仕上げたらたっぷりねむれる〜というとき以外は
ムリに起きてても効率が落ちていくだけであります。
さもありなん。
というわけでNewsWebも見ないで早寝する。

2013/07/15

2本の川と2本の古道

昼間、iPhoneカメラ連載用の作例を近所の神社などで撮る。
今回のネタはHDR。
iPhone5のケースをマンフロットのKLYP5にして以来、
三脚への装着がめちゃ楽になってこの手の撮影しやすくてうれしいわ。
iPhoneなら細いトラベル三脚とかテーブル三脚で十分だし。
世田谷八幡宮

夜 、iPhoneカメラ連載を書く。
さらに、朝までかかって数百枚の水着写真とにらめっこしながら、
ITMediaの連載を書く。
で、ざっと推敲してメールしてからちょっと仮眠。

夕方から涼しくなってきた。日本の夏って感じ。

帰り道、滝坂道にこんな掲示板があるのに気づいた。
しばしば通りすがる道なのにきづいてなかったか
最近できたものなのか、
こんなちょっとした道に歴史案内板ができるのはうれしい。
各地でこんなこころみをしてもらえれば、
ふとした散策が楽しくなるのだが。
で、この案内でも、滝坂道のクランクは松原宿で、
大山道のクランクは世田谷新宿で、
防衛上クランク状にした、と書いてある。
まあ確かにそうなんだろうけど、
地形をみると、地形的な要因も無視できないよなと思うのだ。

どっちもまっすぐ通そうとすると斜面の上り下りが無駄に発生するんだもの。
北沢川と烏山川に挟まれた狭い尾根を滝坂道は通ってるし、
大山道も烏山川南の台地上を通ってる。
2本の川と2本の古道が微妙な相似形になっているのが面白さでもあるのだ。
ちなみに、烏山川と北沢川はこの東で合流して目黒川となります。
大山道と滝坂道は渋谷道玄坂で合流して赤坂方面へと向かいます。

2013/07/14

まったり悶々な日曜日

日曜日だというのにこもっております。こもこもりです。
延々と書籍の原稿を書いておりますが、
集中力が続かず、なかなか終わりが見えてきません。やばいです。
連休中に半分には到達したいのに、ムリっぽいです。
はやくSV600を箱から出してあげたいです。

2013/07/13

チェルノ本とScanSnap SV600が届いた!←でもまだ箱から出してない

昨日、genronの「チェルノブイリ・ダークツーリズム・ガイド」とPFUのScanSnap SV600が届いたんだけど、まだ全然いじれてない。

チェルノ本はちょっとだけ読む。
「ゾーン」とか「ストーカー」とか、ストルガツキー兄弟(あるいは、映画を撮ったタルコフスキー)の「ストーカー」からもってきた用語がそのまま使われてて、
チェルノの事故をモチーフに「ストーカー」は書かれたのかと思ってしまうほど、
もちろんそんなことはなくて、タルコフスキーの映画版「ストーカー」もチェルノの事故よりずっと前に撮られてて、
でも、実際、「ストーカー」用語で語られると、
映画でストーカー達がゾーンへ古びた電車で向かうシーンが思い出され、
チェルノブイリへの旅もあんな感じなのだと脳内再生。
ああ、タルコフスキーの映像強烈過ぎ(まああのシーンはつい眠っちゃうポイントでもあったわけだが)。

何かと情緒的なキレイごとをのたまう人が大勢いて、
被災者の気持ちというものもそりゃあ大事にしなければならないわけだけど
じゃあ、広島の原爆ドームは壊した方がよかったかというと、
多くの日本人は、あれが残っていることがとても大事なことだと思ってるはずで、
そういう意味で、現在のあれこれに目をつぶってでも
福島原発事故現場およびその周辺地帯の観光地化計画は成し遂げられるべきであると
思ってるし、それしかないと思うのだけど、
それ以上はちゃんとこの本を読んでから考える。まださわりしか読んでないから。

ScanSnapに至ってはまだ箱から出してもいない。
箱から出したら当然「試しにちょっとスキャンしてみよう」となるわけで、
セッティングしてスキャンして、「こりゃ面白い」となったら
キリがいいところまでちょっとデジタル化しようとなり
仕事が一切進まなくなるのは自明であり、
大人だからそこはぐっと我慢してまず目の前の悶々とした仕事をこなさねばならないのである。

というわけで、午後は悶々延々鬱々ちまちまと原稿を書き続ける。
2冊の本を1冊にまとめたミニ版を出すのに、テキストだけ短く書き直すという退屈な仕事なので断ってもよかったのだが、考えてみたら、元になる本2冊のうち1冊はそもそもわたしがテキストを書いてたわけで、だったらやらないわけにはいかないなという現実がそこにある夏なのであった。

そういえば「ストーカー」持ってた気がするなと思って本棚をあさったが見つからない。
もしかしたら映画を観ただけで、原作は未読だったのかもしれない。

2013/07/12

毎年恒例の海撮影日!

ITMediaの連載「今日からはじめるデジカメ撮影術」って
今調べたら9年続いてるのね。最初は2004年。
おそろしや。
で、毎年7月は水着撮影が恒例ということになってて、
今日がその日だったのである。
毎回ちょっとずつテーマを変えながらやってるのだけど、
そろそろネタがない。今までやってない撮影は何かなと考えてみるに、
そういえばわたしも海に一緒に入るってパターンはまだなかったなと。
そこでオリンパスからタフデジカメのTG-2を借り、
自分用の水着も用意して早朝の集合場所へ。

今年は梅雨がはやく明けてくれたおかげで暑くてよし。
しかも、三井さんと一緒(笑)。
三井さんのレンズレビューもモデルを使う。わたしもモデルを使う。
両方を同じ日に行えば、編集者の立ち会いは1回で済む。
わたしと三井さんは仲がいいので一緒でも大丈夫だろうという話。
自分より写真がずっと上手い人と一緒というのはやりにくいけれども
勉強にもなるからまあいいかと。
実際には互いが写り込むとまずいので交互に撮りに行ったりちょっと離れて撮ったりしてたのでアレですが。

用意した機材は
海岸用にOM-Dにバッテリグリップもつけたフル装備。
縦位置グリップがあると縦位置での撮影がしやすい。
バッテリーグリップを付けてもたいして重くならないのがマイクロフォーサーズのよさ。

レンズはパナの12-35mmと望遠用に45-275mm。
背景をボカしたポートレート用にパナの25mmF1.4とオリンパスの45mmF1.8。それからND4フィルタ。NDフィルタをレンズの分だけ用意すると金がかかってしゃあないので、25mmF1.4に合わせて46mm径のND4フィルタを用意し、37mm径の45mmF1.8にはステップアップリングで対応する。
レンズ4本中3本がパナなのはなんというか、まあ、昔LUMIX G3を使ってた名残でもあるし、ズームリングの回転方向がパナとニコンが同じなので慣れてて使いやすいというのもあるし。

海辺でレンズ交換ってしたくないんだけど、高倍率ズーム1本でってわけにもいかないのでしょうがない。

さらにおまけで外付けフラッシュFL-600R。日中シンクロ用。こいつは高速シンクロができるのでかなり使える。

海の家を前線基地にして、必要な機材だけ持って撮影にいって
戻ってきて休憩してを繰り返す。
モデルはオスカーの文山さん。
文山恵オフィシャルブログ&プロフィールPowered by beamie

後半は防水用に用意したオリンパスのTG-2で。
TG-2が思ったより使いやすくてよく撮れたのでちょっと感心。

いやあ、10年以上ぶりに海にはいったんだけど、これだけ暑いと気持ちいいですな。
想定外に波が高くて撮るには大変だけど、面白かったのでまいっかと。
にしても海は砂が大変ですな。

詳しくはITMediaで。

終了後は昨年と同じ店で、三浦丼。
生しらすと釜揚げしらすとまぐろのづけが乗っかってるという
おいしいランチでありました。

帰宅してすぐ寝たかったけど、
なんとか砂を落として洗濯してシャワー浴びて
TG-2を水洗いして、
OM-D一式の砂埃をブラシで落としてブロワーで吹いてとお掃除。
で、
夜まで寝る。

2013/07/11

Instagramの写真や動画を貼り付けてみる日

悶々と原稿を書いてたらできた分だけでも欲しいとメールがあったので
できた分だけ送る。「え、まだこれだけしかできてないの?」とネットの向こうで唖然とする顔が見えるようであるが、これだけしかできてないのだからしょうがないのである。
申し訳ない。もうちょっと頑張ります。
でもその前にascii.jpの猫連載を書いてメール。
さらにゲラをチェックしたりメールの対応したり明日のロケで使うカメラがなかなか届かなくてヤキモキしたり(佐川さん、おそすぎ)となかなかとりかかれず。
そういえば、Instagramの写真をブログに貼り付けられるようになったというか
そのためのコードを生成してくれるようになったそという記事を読んだので
面白いので貼り付けてみる。
やり方は簡単。
写真を開き、

共有ボタンをクリックして、生成されたコードをコピーし
ブログなどに貼り付けるだけ。
そのままだとここのブログには横幅がありすぎるので、ちょいとコードのwidthをいじって幅を狭くしております。


夜中に上げたかふかと大五郎の写真、大五郎がにゅっと顔を出したおかげで面白い写真になってくれました。ブレてるけどそこは気にしない。
Instagramの写真をそのまま貼れるって面白いな。
Instagramって当初はiPhoneの中で閉じてたけど、やがてWebブラウザでも見られるようになり、とうとう写真表示のコードも吐き出してくれるようになった。
ブログやってる人には便利ですな。
せっかくだから、ここ1ヶ月でいちばん「イイネ!」をもらえた写真もはってしまえ!

あ、こんなことしてないで明日のロケの準備しなければ。朝5時半起きなのに。

2013/07/10

今日から悶々と働きます。

エアコンの冷気で肌の表面が冷えていく感じが苦手なので
可能な限り、窓を開け放って扇風機をぶん回していたい派で
iPhoneをいじったり本を読んだり日常生活をする分にはいいけれども
仕事をするには暑くて集中できない。
こうも暑いとじっとしてられないし。
つい、網戸掃除をしたり窓拭きをしたりして夜になり
これはやばいってんで、頼まれてた単行本(まあちょっとややこしい依頼で、すでに刊行されている2冊の本を合わせたミニ版を出したいのだが、それにはテキストを書き直す必要があるので、ミニ版に合わせたテキストだけおこしてくれないかというなんかどのくらい手間暇かかるのかよくわからない内容で、やっとこれに手を付けられるようになったという)にとりかかるも、あれこれ資料をひっくり返してどういう手順でどう進めようか考えてたら夜中になり、とりあえず最初の10ページ分くらいを書いて、なんとなく進め方が見えてきたのでそこで寝る。
悶々。

2013/07/09

夏の「非アセスルファムKドリンク」を探せ2013

およそ1年前にアセスルファムK入りドリンクにぶつくさいうエントリーを上げたんだが、それがこの夏になって急にアクセスを集めててびっくりしてる今日この頃。
混沌の屋形風呂: 夏の「非アセスルファムKドリンク」を探せ!

いやあ、あんな不味いものを誰が好んで飲むんだろうと思ってたら
同じこと感じてる人がたくさんいるようで、ほっとしております。
もしかして、世間の人はあれをおいしいと思って飲んでるんじゃあるまいかと
心配だったのだ。
よかったよかった。

なのになぜ、あんなにアセスルファムK入りドリンクが蔓延するのか。
一度、街頭アンケートでもしてみたい感じ。

最近、アセスルファムKがちょっとでもはいってるとすぐわかるようになっちゃって。

とあるお店で食事してたとき。
今キャンペーンをやってるので一缶飲んでみませんかと、
ノンアルコールビールを持ってきたので、ものは試しと飲んでみることに。
一口飲んだら……なんかやな舌触りが残る。
缶をよくみたら、書いてありました、アセスルファムK。
なんでそんな飲み物にまでいれるかな。
とほほ。ちなみにサントリーのオールフリーというやつ。

冬のこと、
カルピスの「ほっとレモン」という飲料がありまして、
コンビニで原材料をチェックして、アセスルファムKもアスパルテームも入ってないので安心して飲んでたんですよ。
で、暖かい飲み物が欲しくなったとき、自販機で「ほっとレモン」を見つけてそれを購入したら、なんか味がヘン。すごくヘン。
よく見たら「アセスルファムK」が入ってるじゃないか。
おかしい、はいってないからこれを買ったのに、と思って帰宅してから
Webで調べてみると、
なんと、コンビニで売ってる「ほっとレモン」と、自販機で売ってる「ほっとレモン」は中味が違うのだ。こりゃたまらん。詐欺にあった気分。

えっと、コンビニで売ってるペットボトルと自販機で売ってるペットボトルで
味も原材料も違うのだけど、それってOkなの?
Facebookで書いたら同じ罠にハマった人がおりまして
わたしだけじゃなかったんだなと。

でまあ2013と銘打ったからには昨年と違う何かがあればいいのだけど……ないや。
「夏のはちみつレモン」が「塩のはちみつレモン」になったくらいで、
昨年よく飲んだ「グリーンダカラ」も「ソルティライチ」も「ゲータレードラン」も健在だし、アクエリアスは相変わらず、カロリーゼロ系以外はスクラロースだし(スクラロースはわたし的には問題なく飲めるのでOk)。
お勧めドリンクはそのくらい。


自転車に乗るときは炭酸系はムリだけど、
そうじゃないときは、オランジーナ(あるいは、ポン・スパークリング)か
ゲロルシュタイナーを愛飲しております。
特にゲロルシュタイナーは絶品。何しろ「天然炭酸」で炭酸がけっこうきつくて気持ちいいのだ。
我が家では「ゲロタン」という愛称で呼ばれております。
ゲロでタンな飲み物がこんなに爽やかな天然炭酸水とは誰も思うまい。
なんか炭酸系が今年はマイブームなのであれこれ飲んでみてるけど、
アセスルファムK含有モノが(カロリーゼロ系を除く。トクホコーラとかは論外)
比較的少ないのもありがたや。

なんで急にこのエントリーを思い立ったのかというと、
ちょうど豪徳寺方面に作例を撮りにいったのですよ。
で、昨年、果汁50%のウェルチにアセスルファムKがはいってて唖然とした自販機の前を通り過ぎて思い出したのですな。
それほど強力だったのでした、あれは。

で、一応日記も書いておく。
1日遅れでiPhoneカメラ講座の連載を書いてメール。
さらに、PENTAX Q7のレビューを書いてメール。
その上、細かいゲラチェックとかメールの返事とか雑用とか、
調子悪かったMacProを「セーフブート」してメンテナンスしてみたとか
Mac歴5年の私が実施してるMacの簡単メンテナンス | Macとかの雑記帳
そんな通常進行の1日でありました。

にしても、なぜアセスルファムKなんて不味いものがこんなに重宝されるのか、

まあ、低カロリーな上にコストも安く済むんだろうけど、
これだけ嫌う人がいるのだから、厚生労働省さまにおかれましては、
「アセスルファムK」や「アスパルテーム」が入っている場合は
「前面ラベルに明記する」という条例でも作って戴きたいと
真剣に思っております。

2013/07/08

働けど働けど月曜日

今週は書かねばならない原稿がたくさんあるので
篭もって働くぞ……と思ってはいたものの
そこは「魔の月曜日」。すんなりいくわけなし。

足りない作例があったので炎天下近所の公園へ走ってちょいと撮り、
ちょいとラクトアイスを食し、
ついでにちょいと買い物をし、
帰宅してスマホ4台分のデータとG6の画像を吸い上げ、
夕方、成城学園で三井さんと待ち合わせて
レビュー用の機材を手渡し。
お茶して、分かれたら、夕立。
通り雨っていうか夕立。
北区や練馬区ではゲリラ豪雨だったが
世田谷では夕立レベル。
晩飯の買い物をし、ちょいと雨宿りしてから帰宅。

マンションの10F廊下から、
遠くに滝の様に流れ落ちる水の様子が見てとれる。
こりゃ、真下の人はかなわんわ。

最高気温が33度くらいで夕方に降るのも夕立レベルだと、
「ああ、これが懐かしい夏だなあ」感があっていいのだが、
最高気温39度とか、ゲリラ豪雨で落雷とかくらってる地域を思うと
暢気なこともいってられません。
いつうちの近所がそうなるかわからんしな。

夜、
iPhoneカメラ連載に取りかかるも、途中でテーマを変更。
作例が足りないので明日追加することにする。
ITMediaにPENTAX Q7のレビューの下書きだけする。

これ、いいわ。しかも安い。Q10と値段がかわらん。
1/1.7型センサーにしたおかげで絵的にもよくなってる。
ちょっと欲しい。今これ以上セカンドカメラが増えても持ち歩けないのでアレだけど。

ただこのクラスのセンサーでこのボディサイズだと、
明るい単焦点レンズが欲しいよね。
センサーサイズが上がった分、標準単焦点レンズが広角気味になったので、
Q7につけると50mm相当になるのと85mm相当になる、F1.8クラスのレンズが欲しい。
ポートレートと猫用に。
どうせレンズも小さくて軽いんだから、単焦点を4〜5本ポケットに無造作に突っ込んで
撮影散歩するとか、楽しげじゃないですか。

2013/07/07

中央線がなかったら 見えてくる東京の古層

東京人座談会でご一緒させてもらった陣内先生の本です。
陣内先生が座談会の時もってらして、
面白そうなので、即日Amazonで注文したわけで、
ボチボチと読んでたのだけど、なかなか紹介する機会がなく
今日になったという次第。
それが「中央線がなかったら 見えてくる東京の古層」。


文字通り、「中央線」を現代の地図からひっぺがしたら
昔の東京(中央線なので、中野から立川方面になるわけだけど)が
見えてきたというネタで、
中央線界隈をフィールドワークしながら、
中央線以前の東京西部、江戸時代どころか中世にまで遡っていくという楽しい本。
なんと、参考文献に「東京古道散歩」もあげられてて恐縮。
確かに、阿佐ヶ谷あたりは取り上げたもんな、拙著で。

中野から荻窪近辺に住んでる歴史好きは必見。
中央線のみならず、新しく作られたものから順にひっぺがしていくことで
古道、地形、わき水といった今の東京が隠している様々なものが現れ、
どんどん昔の姿が見えてくるという本なのだ。
逆に、多摩地区がどう変わっていったかも見せてくれる。
江戸時代の農村が近郊住宅街に変化していく様子も面白い。

国分寺崖線好きにも欠かせない。
中央線は国分寺崖線の上を走ってるけど、
小金井から国分寺あたりは、中央線のすぐ南に崖線があるので
もっぱらそっちの話が中心。
国分寺から府中にかけての話も充実。

第一部が新宿から阿佐ヶ谷まで
第二部が多摩編で国分寺〜府中の武蔵国府関連と日野
取り上げる地域はある程度限定されているが、
当てはまらない人にもお勧め。

むしろ、中央線沿線住民じゃない人が
ここで描かれたフィールドワークの手法を自分が住んでる地域に当てはめて
歴史を辿ってみるという読み方が一番よいかと思う。

「環七と環八がなかったら 見えてくる世田谷の古層」とか
応用はいくらでも効くわけで、
実際、鉄道や幹線道路や首都高がなかった時代を想像すると
見えてくる歴史っていっぱいあるわけで、
今は街の中心が駅になってるけれども、駅と線路をとっぱらったら
駅から遠いなんてことない通りにかつての商店街の名残がくすぶってて
駅ができる前はそのあたりが街の中心だったとか、
ロードサイド店が並ぶまっすぐで新しい道路からはずれた旧道沿いに
昭和的な古い小さな個人商店が並んでて昔はそっちがメインストリートだったんだなとわかるとか、
よいとっかかりになるのですよ。

で、
今日は暑い中ちょいと作例撮って、買い物して、ブツ撮りして
まあそれなりに働いたり働かなかったりするいつもの日曜日でありました。

2013/07/06

深大寺道と佐須街道と甲州街道

作例が必要なスマホ4台とミラーレスイチガン1台を持って、
確実に作例を撮れて30分くらいでいけるとこ……深大寺へ走ることに。

紫の線が Edge705によるGPSログ。
茶色い線が今回のルートと絡む古道。
青矢印は史跡的スポット。

「古道は自転車で走りやすいんですよ」とどっかで喋った記憶があるが、滝坂道は別で、榎交差点から仙川にかけての道は幅が狭い上に交通量が多く、バスまで走ってるのでこんなこともしばしば。
iPhone5
大らかな心がないとダメです。ムリせずゆっくりと。
この道自体は好きなので、拡幅せず、なんとかバイパスでも作って渋滞解消を測っていただけるとうれしいです。

滝坂道は滝坂上が終点。
今は上記地図のように滝坂道と深大寺参道はつながってるけど実は違う道だった。
今でも交差点の写真を見るとわかる。
滝坂道から深大寺道をみると、ちょっと道がずれてるのがわかる。
深大寺道は交差点部分が西側に拡幅されてるし、
滝坂道は、実は昔はここではなくもうちょっと西側で滝坂に出てた。

でも今はつながってるので、素直にこの交差点を抜けて深大寺参道へ入る。
参道入口にはかつて道標が立ってた。いまその道標は深大寺境内にある。

深大寺参道は、途中で谷をひとつ越える以外はきれいな尾根道で
走りながら道の左右を見ると、どっちもぐぐっと下がってて
狭い尾根をうまく走ってるんだなってのがわかる。

深大寺道を道なりに走ると、上ノ原五叉路。
ここに馬頭観音がある。江戸時代は五叉路ではなかったようだけど。
ここの南北の道は十王街道と呼ばれており、鎌倉古道のひとつという伝承もある。

さらに深大寺へ向かうと、庚申塔のある三叉路が現れる。
シンプルな庚申塔だが、寛政とある。
左深大寺道、右大さハ道(大沢道)と書いてある道標だ。
右へ行くと今の神代植物公園正門前の通りを抜けて、国立天文台にぶつかる。そのあたりが「大沢村」だ。
左へ行くと古道っぽい道を抜けて青渭神社前に出る。深大寺参道に直接つながってないのは地形の問題。
青渭神社前まで深い谷があったのでそれを避ける感じで道を作ると青渭神社前に出ちゃうのだ。

神代植物公園と深大寺で作例撮り。
あまりに暑いので芝生で寝転がってゴロゴロ。

帰りは現三鷹通りの旧道を何かして国分寺崖線を下り、
佐須街道を左折。佐須は「さず」と読む。
佐須から深大寺一帯は、奈良時代に遡る集落で、
深大寺開基の満功上人にまつわる伝承や縁起を観るとよくわかるのだが、
その辺は拙著「古地図でめぐる東京さんぽガイド」に書いてあったりします。

でも佐須街道自体は江戸時代の道だと思う。
甲州街道ができて、街道から佐須へ向かう道が作られたのだ。

道なりに東へ走ると甲州街道にぶつかる。
その分岐点には道標を兼ねた古い地蔵尊がある。
排気ガスにやられてよれよれである。

甲州街道を東へ走っていると、左手に「厳島神社参道」なる新しい道標を発見。
試しに行ってみると、突き当たりに厳島神社がありました。


写真だとわからないが、拝殿後ろのマンションは実は数メートル高い位置に立っている。崖下の水が湧き出たところに作られた神社で、
昔は「弁財天」だった。明治初期の地図にも「弁天祠」とある。
当時はわき水による池もあったのだろう。創建は不詳だが場所的にかなり古そう。
わたしは金龍寺との関連を考えている。

今の参道は近代になって作られたもので、江戸時代にはなかった。
上ノ原五差路から何かする尾根沿いの道から直角に参道が延びていたようで(上記地図の茶色い線)、
その頃は南側に表参道があったのだろう。
鳥居はもうないが、狛犬だけがその名残として残っている。
狛犬自体は大正時代のものだが、たぶん往古はこっちが参道だった。

甲州街道に戻り少し東へ進むと、街道の北側に金龍寺という赤門の立派なお寺がある。
1206年に栄西禅師が開基だったらしい。
元は「金子弁財天」内にあったという。
金子村で弁財天というと、上記厳島神社しか見つからないわけで、
十王道の語源である十王堂は源頼朝祈願によるものといわれてて
(今、その十王堂は金龍寺にある)
金龍寺が現在地に移転したのは江戸時代であるからして、
往古は南北の街道沿いにある弁財天のあたりにあったのではないかと思う。
そう考えると、上ノ原五叉路を通る南北の道は鎌倉古道といわれるだけのことはある、めちゃ古道なのだった。
まあいつか金龍寺を再訪したときにでも、お寺の人に尋ねてみたい。

この十王道が鎌倉古道だったという話であるが、
調布市教育委員会が「調布の古道・坂道・水路・橋」という素晴らしい報告書を出版しており、それに詳しく書かれている。
この十王堂は甲州街道がなかった頃は、そのまま野川を馬橋で渡り、
調布警察署の裏から南西に向かって延びていて、多摩川を渡り、登戸方面に抜けていたのだという。登戸は鎌倉古道のひとつが通っていたところであり、無事鎌倉へつながったというわけだ。

甲州街道をさらに東へ向かう。
左手に地蔵尊などがちらほら見え、やがて旧滝坂との三叉路。

右が今の甲州街道、左が旧道でこの先に滝坂がある。
この写真を見るだけでも、新道はゆるやかに上っているが、旧道はフラットなまま崖下まで行き、急坂を一気に上ったのだなというのが想像できる。
今の旧滝坂はさほど傾斜がきつくないが、まわりの地形から想像するに、
江戸時代はとんでもない急坂だったはずだ。

滝坂を上って甲州街道を東に進むと、仙川駅入り口セブンイレブン前に
甲州街道一里塚跡の碑がある。ここに一里塚があったのですな。

この先は、甲州街道旧道にはいり、適当に走って帰宅。

休憩してシャワーを浴び、スカパーオンデマンドを使ってグランパスvsエスカルスを観戦し(iPadで観戦できるのは便利)、
夜は、千歳烏山の「キッスン・リトル・ダイニング」という店まで自転車で走り、
味スタ帰りのサンフレッチェ広島サポとFC東京サポと一緒に晩ご飯を食べる。

今日の総走行距離は約29km。まあぼちぼちと。

2013/07/05

こわいのは腰痛

今日はお台場で昼から夜遅くまで撮影。
iPhone5

広告案件なので何かと制限がアレだったりして手離れが悪いわけであるが、
まあとやかくいってもしょうがないので働く。

今週はさすがにたくさん歩いて疲れましたわ。

ラッキーだったのは腰痛が出なかったこと。
だいたいにして、撮影ってのは、
そのときどきに最適な高さにカメラを構えねばならない関係上、
腰に負担がかかるわけですよ。
だから、撮影が続くと腰が重くてヤバさを感じ始めるのだけど、
今週はそうならずにすんだ。
忙しい日が続くと腰痛が一番心配なのだよね。

以前腰痛で医者にかかったとき、
できるだけショルダーバッグではなくバックパックを使うことを勧められた。
ショルダーだとどうしても左右のバランスが崩れるので
腰に負荷がかかるらしい。
で、それ以来、できるだけ機材は背負うようにしてるのだ。
鎌倉へ行ったときはショルダーバッグにしたのだけど(それだと機材の出し入れしやすい)、移動時は背負いベルトをつけて背負ってたし。

ついでに、
カメラバッグの普段はできるだけ軽いものにしてるし、
三脚もカメラ自身も軽量化を進めてるし(だから最近のメインカメラはOM-Dだったりするわけで)。

思い当たる節があるとすればそのくらいかなあと。

腰痛って、気をつけてるときはいいけど、
ほんのちょっと気を抜いた途端、なんてことない日常動作でイっちゃうので
今こんなこと書くのは、フラグを立てるようなものという気がしないでもないけど
そのときはそのときってことで。

腰に不安がある人は、ショルダーバッグは避けるべし、と思っております。

今気に入って使ってるのはフォトハッチバックの16L版(小さい方)なんだけど、デカい方も買っておくかとちょっと思案中。これに慣れちゃうと他のバックパックは重くて。。

2013/07/04

元閃光少女と鎌倉で

終日東京事変「閃光少女」のPVが繰り返し脳内再生してたのは内緒です。

いやあ、今観てもこのPVはいいわ。なんでこんなにいいんでしょうねえ。
シンプルなビデオなんだけど、ふたりの動きのメリハリがすごく気持ちいい。
個人的に日本のミュージックビデオとしては出色のデキだと思ってて、
iTunes Storeで購入してiPhoneに突っ込んであるのでいつでも観られます。
YouTubeにもあります。


実は今日、翔泳社の単行本の仕事でモデルさんを撮りに鎌倉へ行ったのだけど、
そのモデルさんが、閃光少女のひとり(背の高い方)だったのだ。

いやあ、僥倖僥倖。

だがしかし、よいことばかりではないのであった。
午後には雨は上がるという前日の天気予報ははずれ、
鎌倉に到着したらぽつぽつと雨。
みんな雨は降らないと信じてやってきてるので、編集者もモデルさんも傘持ってないという。まあ駅前で編集の人がビニール傘買ってくれましたが、
佐助稲荷についたころどっと雨が来て、銭洗弁天のあたりで本格的に来て、
半分は雨宿り。
Twitterで嘆いたら、東京では雨降ってないよといわれてよけいorz。
雨が弱まった隙に山をおりて小町通りに入り、
遅い昼飯を食い、長谷寺へ辿り着いたときは雨も上がって空に青さが顔を出し始めたが
晴れるにはいたらず。もう夕方近い。

江ノ電で江ノ島へ。
江の島あたりの海岸で夕焼けと一緒に撮れるかと思ったが、それもムリで、
予定してた内容の撮影がほとんどできなかったのだけど、
とりあえず枚数は撮ったので、あとで、それで何とかなるか否か調べてみよう。

帰宅して、
昨日のうちに下書きだけ済ませてあった
ascii.jpの猫連載をなんとか仕上げてメールして
体力尽きたので、
撮った写真のチェックは後回し。

ともあれ、今回、D600とOM-Dの2台体制でいったのだけど(どっちも防塵防滴ボディ)、
D600用のレンズが足りないわー。
1本はDXレンズでごまかしたけど、
ひととおり揃えねばなあ。
24-120mm F4 はやっぱ必要だなあ。
広角系ズームも1本欲しいなあ。
85mm F1.8も新しいのが欲しいなあ。
買うかなあ……あ、住民税払わなきゃ……orz


2013/07/03

「東京人」発売! 特集は「東京の古道を歩く」!

午後、神保町の晋遊舎で打ち合わせというか会議。
一眼レフのリストを見ながら岡安さんと編集者とあれやこれや。

雨がぱらつく中お茶の水に寄って作例撮り。
帰宅してブツ撮りして写真を吸い上げて必要な情報をチェックして、
PENTAX Q7を梱包してコンビニから発送。ふぅ間に合った。

Q7って楽しいですな。センサーサイズがちょっと大きくなったのはデカいっすよ。
楽しいスナップカメラとしてワンランク上がった感じ。

そもそもなぜ古道をあれこれ調べだしたのか、
いろんなとこで語ってるけど、
つまるところ「時間があったから」かなあと。
いくら興味があっても、掘り下げる手間暇がないとどうしようもないわけで。

フリーランスというのは誰もが想像するとおり、
仕事量に波があり、
ゼロ年代後半はあんまり忙しくなくてときどきポカッと暇な日が散見されるというあまり好ましくない状況があり、
その分、作例撮りに時間をかけることができて、
自転車で出かけるついでに、道も調べる、
出かけた帰りに郷土資料館的な場所に立ち寄る、
そういう趣味に割く頭と時間がちょっとずつ作っていくうちに
いろいろ頭の中にネタが溜まってきたわけで、
ちょうどその頃(2009年)、
中経出版から「本を出さないか」といわれ、
余った時間をフィールドワークと執筆に当てられたのであります。

大事なのは、適度な時間の確保と、
何かを面白いと思ったら遠慮せず突っ走ることですな。
わたしの場合それがたまたま「古道」で、
たまたま「古道」に目を付けている人があまりいなくて、
でもまさか本を出した3年後にそのネタでタモリ倶楽部に出たり東京人に原稿を書くとは思いもしなかったわけで、やっぱ、面白いと思ったらあれこれ突っ込んでみるもんですよ。
それが、あまり開拓されてない世界だったらなお楽し。

おかげさまで
今年は妙に忙しくてなかなか自転車で走れてないのが困ったもんであります。

てなわけで「東京人」8月号古道特集発売です。
諸先生方に混じって巻頭の座談会にも顔を出しております。
えらそうですみません。

2013/07/02

イチガン新世界より

終日出歩いた日。

1100:秋葉原の加賀電子にてTargus新製品発表会。

 パソコン用のバッグや周辺機器やiPhone/iPad用ケースなどで有名なTargus社が、今度パソコンとカメラの両方が入るバッグを発売するというので顔を出す。



 Targusのバッグって軽いのがいいんだよな。実用的で軽い。軽くて頑丈というのはとても大事。PCバッグメーカーがアプローチするカメラバッグというのを追求していっていただきたいと思う所存です。カメラバッグがアプローチするPC兼用バッグはたくさんあるけど、どれも頑丈さを優先するのでけっこう重いのよ。
Targus Japan Co., Ltd.、ターガスジャパン株式会社

1300:品川にてキヤノン新製品発表会。

「イチガン新世界より」……いや「より」はつきません。「新世界より」にしたら、ハダカデバネズミとか出てきて、TVCFのBGMが「遠き山に日は落ちて」になっちゃう。

「イチガン新世界。」。EOS 70D。
イチガン新世界。


一眼レフじゃなくて「イチガン」。新世界のヒミツは新型センサー「デュアルピクセルCMOSセンサー」。
何がデュアルかというと、CMOSセンサーの画素が2つに分かれてて、それを利用して像面位相差AFを行うんだとか。画素の8割が(つまり周辺部以外のほとんど)像面位相差センサーになってるので、AFが速くて安定してる。
EOS Kiss X6iから、あるいはEOS Mで像面位相差AFセンサーを採用したのだけど、かなりAF速度的にダメだった。でも今回のは速い!
発表会で試してみた限りでは「これぞ像面位相差AF」ってスピードを見せてくれた。
いいねえ。
キヤノンによると画質への影響は「ない」ということだし。
まあ今回の一番のウリが「像面位相差AF」とそれを利用した動画AFの改善であって
「一眼レフとしての進化」はどこなんだ? という声があったりなかったりだが、
「一眼レフ」としての進化はもうかなりのところまで完成度が上がってて、
劇的な進化は、たぶん、ない。
徐々に正常進化していくだけ。
70Dも60Dに比べるときれいに正常進化してるので(でも視野率100%は欲しかった?)、連写も速くなってるし、そこをどうこういうつもりはないのだけれども、当方、EOSユーザーじゃないので細かい言及はできません。

でも、像面位相差AFを多用するなら、一眼「レフ」である必然性はないわけで、
来年、Kiss X7の次のモデルがこの像面位相差AFを搭載し、
代わりにミラーボックスやペンタブがなくなってEVFが搭載されたとしても驚かないし、
EOS Mの次世代機にはこのセンサーがのっかってくるのも間違いないだろう。
おもしろくなってきましたな。

でも、発表会ではキヤノンは相変わらず
「ミラーレス自体がエントリークラスだと判断しております。一眼レフの入り口に位置する製品だと今のところ考えております」といっていたので、
なんだかなあ、なんだけれども、
ミラーレス機も真剣に作って欲しいところであります。
今はまだ「一眼レフ信仰」的なところが残っているけれども、
この先、エントリーから中級の一眼レフはミラーレスが食っていくと思ってますもの。

1600:上野で作例撮り

キヤノン発表会でこっそり編集者からブツを受け取り、
その足で上野へいって、
G6とQ7の作例を撮る。まあなんとか最低限の作例は撮れたような感じ。

G6は歴代LUMIXの中で一番カッコいいんじゃあるまいかと思う。
このデザインと、タッチパッドAFはすごい。
Q7もいいなあ。Q10よりセンサーサイズがちょっとでかくなったぶん、レンズも広角寄りになり、スナップ用としてかなり魅力的になった。
絵的にもいい感じだし。
標準から中望遠のF1.8クラスの単焦点レンズが欲しいねえ、こうなると。