たまにはブログっぽいこと書くかと、数日前に書こうと思いつつ忙しくて書きそびれてたネタを。
カシオのTR-15は何故3,000台限定で8万円もするのか、という話。
何しろ10倍ズームのコンデジが2万円以下で買える昨今、
単焦点で1/2.3インチセンサーで8万円なのだから、えっと思った人も多いはず。
そもそも2011年に登場したTR100は34,800円くらいだった。
casio TR-100 |
→とにかく気軽に楽しく撮れる カシオ“EXILIM”「EX-TR100」 (1/4) - ITmedia デジカメプラス
特殊な構造でコストがかかっているとはいえ単焦点のデジカメとしてはちょっと高かった。で、日本では売れなかった。
だがしかし、香港の人気モデルがこれを使って撮った自撮り写真を公開したのをきっかけに、東アジアの女子の間で大流行し、アジアで一気に売れたのである。
その辺はこちらに書いてある。
→カシオの不人気デジカメが台湾や中国で大ブレイクした理由 日経トレンディネット
なにしろ「自拍神器」である。
そもそもデジカメって日本が安い。その上日本ではTR100に火が付かなかったから、実売価格もぐっと下がってた。
そこでアジアからの観光客や転売目的な人々が日本にある在庫をぐわっと買いあさっていったらしいのだ。伝聞だけど多分その通りだと思う。日本での実売価格も2011年秋にぐわっとあがって一気に入手困難になったし。
当然のごとく、カシオはこの製品の主戦場を東アジアにさだめ、
次モデルのTR150はアジアで先行発売。
日本ではTR100と同等の価格で数量を絞って出したところ、予約だけで完売。あっという間に価格が高騰した。
ためしに、検索オプションに「顔」を指定して「TR150」を検索してみるといい。
どんな人たちがどう使っているか一目瞭然である。
自撮り用高級カメラってすげー面白い位置づけじゃないか。
カシオのカメラって、プレミアムオートで顔を撮ると自動的に美肌系の処理がかかるから
それもウケた要因のひとつなんだと思う。いちいち美肌モードなんてしなくていいんだから。
で、2013年。5月に中国で最新モデルTR350を発表。デザインも洗練されてWi-Fiもついた。
価格は日本円で約82,000円。アジア圏ではそういう価格付けのカメラなのだ。
→カシオ、女性ターゲットの“自分撮り”カメラ「EX-TR350」上海で発表 - CNET Japan
高級機種であり、ステータスなカメラなのである。
それが日本のTR15であり、
TR100やTR150と同じ3万円台で普通に登場すると、
あっちでは8万円するのだから、価格差がありすぎて
どうなるかは自明って感じで、
こっちでもあっちに近い価格じゃないとまずかったんでしょう。
そういうことかと思います。
それでもあっという間に売り切れたようで、Amazonでは10万円越えてる始末。
いやあすごいわ。
このシリーズはカメラとしてすごく面白いので日本で普通に流通しないのは残念なんだけど、というか世界中で3万円相当で売っちゃえばいいのに、と思ったりもするのだけど、
難しいのでしょうかねえ。
あるいは、
ある意味特殊な位置づけのカメラになっているのだから、
Powershot Nみたいにオンライン販売限定で39,800円なんてのはどうでしょう?
にしてもカシオって面白い。
ほんとは、
TRシリーズにAndroidを内蔵して欲しかったんだけどな。
似合うと思うのだけどな、と、TR100のときからいってます。
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