Jobs keynote, a set on Flickr.
たぶん、多くの方がそうであったように、朝起きて、最初にみたニュースがジョブズの訃報で、
思わず、Macworldの基調講演写真を眺めてたら、遅刻しそうになったのでした。
帰宅して、わたしが撮影したMacworldの基調講演写真を1回につき1枚ずつピックアップしてアップロードしたのが上の写真群。
1997年ボストンから、2004年サンフランシスコまで。ニューヨークのMacworldには数回しか行ってないので少なめではありますが、懐かしみたい方のために。
そのままデジカメ画質アップの歴史となっております。
20年近く前だったか、Oh!MZだかOh!Xだったか、もしかしたら他の雑誌だったかもしれないけれども、
マスコミで「日本にビルゲイツはいないのか」といわれてたころ、
日本に必要なのはビルゲイツじゃなくてスティーブジョブズだというコラムを書いた記憶があって、
それは、日本には優秀な技術があるけれども、それをまとめて方向付けてしっかりしたコンセプトを与えて、尻を叩いてコンセプトにあった製品を作り上げる、プロデューサーが決定的にいないからだ、という内容でした。
たぶん。
20代の頃、Oh!MZ編集部でみたMacintosh Plusに未来を見て、ああ、パソコンはこうなっていくんだと、未来はこの先にあるんだと確信したのが決定的で、
将来はテキストも音声も写真も映像もパソコンの上で同じように扱える、デジタルの上ではすべてのメディアが等価になる時代がやってくるんだと、そんなことばかり夢想しては書いていたのを思い出します。
1990年ころ、最初に買ったMacintoshがIIcx+フルカラーボードだったのも、
パソコン上で写真を扱う時代がやってくる、それにはフルカラー表示は必須だと信じてたからでした。
あれから20年。
1984年に登場した初代MacはiPhoneになったのでありました。
わたしは初代Macintoshの夢をうけついだのがiPhoneであり、iPadだと思ってます。
かつてジョブズがいない時代のアップルのビジョンとして
「ナレッジ・ナビゲーター」が提唱されましたが、実はあれにはあまりピンとこなかったのでした。
確かに、未来の生活を描いてて、効率がよくて便利なんだけれども、ただそれだけだよね、と。
それは今の生活や仕事を便利にはするけれども、あまり気持ちよさそうじゃない。
ジョブズが率いるアップルが決定的に他社と異なっていたのは、
「便利さ」や「効率」を超えた、「快適さ」や「楽しさ」が先にあったからです
他社が「製品を作っていた」のに対し、アップルは「その製品がある生活をどんなに楽しいかを描いていた」、
つまり、その製品があることで人々の生活を変えることを目指していたことでした。
製品だけで変えられないときは、それを取り巻くシステムまで作ってしまったのです。
ジョブズが正式に引退して以来、いつかはこの日がやってくるとは思ってましたが、予想以上にはやかったなあ。
謹んでご冥福をお祈りします。献花にはいかなかったけど。
1 件のコメント:
同じ頃,同誌上でコンピュータの基本を大変分かりやすく解説した連載をされていましたね。
件の記事とともに,懐かしく思い出されました。
そして,ジョブズ氏の貴重な写真の数々を披露してくださり,ありがとうございます。
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