南武線っていつ乗ってもそこそこ混んでて利用者が多くてその割に駅が地味というイメージなのだけど、その代表が尻手駅なのかと思うわけである。
分倍河原登戸武蔵溝口武蔵小杉と私鉄との乗換駅が数駅ごとにあって利用者が多いし古い路線なのだけどその割に電車として地味なのだよなあ。
ともあれ、そんな尻手駅スタート。
総勢20人くらい。天候わるし。
平間道などの古道や暗渠を中心に歩くツアー。
幾つかの古社古刹を回る。この辺り多摩川による自然堤防が作り出した微高地なのか鎌倉時代創建の寺社が集まってて中世に板碑などもあったりするのである。
川崎市のこの辺りは初めての訪問なのでもうついていくだけ。
十字路を斜めに突っ切る恐ろしい踏切があったり、
石でできた灰皿があったり、
鹿島田駅とほぼ並行してる横須賀線の駅がなぜ新川崎なんだよ、とか、
色々謎が深い場所。
鹿島田駅と新川崎駅の間で昼食。
なぜか、歩道と車道の両方に自転車通行レーンがあったりするのも面白い。
新川崎駅あたりは巨大な貨物ターミナルでその跡地がどんどん再開発されてるものの
再開発っぷりは武蔵小杉に負けててちょいと地味なのがなんとも言えない。
午後の目玉は元加瀬山。今は夢見が崎として知られている場所。
ここ、無料の動物園で時に賑わうのだが、遺跡と古墳の宝庫なのである。
とにかく古墳が大量にある。
多くは削平されて跡形も残ってないのだが、かろうじて生き残った墳墓を案内してもらいつつ歩く。
墳頂からの眺め |
ぐうたらレッサーパンダ |
たまらんのが白山古墳。4世紀、古墳時代初期の前方後円墳で貴重な遺物も出てて、もう古墳好きにはたまらん場所……のはずなのだが、
これである。
こんな風に書かれると、ここに「白山古墳」があったと思うじゃない。誰しも思うじゃない。
違うのだ。
この加瀬山(夢見ヶ崎)にはないのである。
白山古墳は、この加瀬山からちょっと離れた場所にあるのだ。
こことは関係ないのだ。
しかもその古墳、とっくに削平されて残ってないのだ。
明治時代に、土を削って使ったのだという。ナンテコッタ。
後でその跡地と思しき場所へは行ったのだが、
もうなんというか、現地にある白山古墳の説明板も「この近くにありました」扱いで、実際の場所は明記されておらず、どうもすでに家が建ってるようで、その裏にかろうじて塚らしきものが見えたのでそこではないかという話。
いやはや。
で、その夢見ヶ崎も当初の2/3くらいの大きさに削られてるようで、
今はもう平地にポツンと取り残された里山の風情。
北から見た夢見が崎。右側は昭和の初めに鉄道官舎を作るために削られたので崖になってる。 |
いやはや川崎といえば工場と各種産業の都市というイメージなのだが、
その開発のために色々と削られていたのだなあ。
ともあれこの一帯、古墳時代は結構栄えていたようで、
場所的にも平間を通じて多摩川対岸の荏原郡ともつながっていたように思えるわけで、
でも橘樹郡衙はここではなくもうちょっと北の影向寺のあたりにあったわけで、
なぜこっちではなくあっちだったのか気になるところである。
川崎市市民ミュージアムであれこれ尋ねてみるか。
個人的に、川崎にまで手を伸ばしてる余裕がないので後回しだけれども。
14kmほど歩いたあと、
夜は「帰ってきた怪獣酒場」。
いや元々こっちが今日のメインだったのだ。
何しろ、1ヶ月前に23人で予約したという大規模の怪獣宴会である。
これが、予想以上に凝っててめちゃ面白い。
おっさんホイホイというかおっさんキラーというか。
はいったらいきなり「ジャミラの真実の口」である。
初代ウルトラマンとウルトラセブン、帰ってきたウルトラマンを中心に
マニアックな人気怪獣をうまくあしらっててたまらん。
「よくわかってる人間がデザインしてるなあ」と感心することしきり。
メニューも器もそう。
何しろ、ウルトラセブンの脳みそを食べられるのである(笑)。
これがたまらん。怪獣酒場なので、怪獣が主役、ウルトラマンやウルトラセブンは敵なのだ。
店内に流れてるダイジェスト映像も、怪獣/宇宙人側がウルトラ側をやっつけてるシーンばかりなのだ。
もう気分はハンニバル・レクター←ウルトラマン関係ないけど。
わはははは。
デザートはジャミラのティラミス。
ジャミラスプーンで崩して食べてくださいという。
ジャミラが国旗が並んだ国際会議場を壊すという、ジャミラ側の演出がたまらんわけである。ココアパウダーは泥だらけになったジャミラを表しているもよう。
凝り方がツボにはまってるのだ。
いやあ、こんなに楽しめるとはおもわんかったわ。
まあおっさんたちが集まって喜んでるのは我々だけで、
メインの客層はもっと若かったんだけどね。
今回の街歩き仲間を中心とした宴会、
年齢層も、初代ウルトラマンリアルタイム世代から、
ウルトラセブンリアルタイム世代(わたしがそのくらい)、
リアルタイムで最初に見たのがウルトラマンレオという世代、
さらにもうちょっと若い30代までいて
人によって何がツボにくるのかわからないわけだが、
ウルトラマン未見という30代女子が帰りに「みんながジャミラジャミラいうから気になって」とDVDを借りて帰ったというエピソード付。
もちろん「怪獣酒場」は「怪獣墓場」をもじってるのだと思われまシーボーズ。
で、そのあと二次会にはいかず、
川崎駅前でシータ夜景作例を撮って帰宅したのでありました。
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