2024/06/16

0616:「世田谷区史のあり方について考える区民の会」で世田谷城周辺散策の日

昨年、「世田谷区史編纂問題」というのが勃発。

詳細はこちらに。

事件概要 カテゴリーの記事一覧 - 御所巻(ごしょまき)―世田谷区史編さん問題―


で、その当事者である谷口先生は以前一度一緒に世田谷城周辺を案内して貰ったこともあり、

「世田谷区史のあり方について考える区民の会」を発足する際にお誘いをうけて

わたしも名前を連ねてたりするのである。


そして今日は親睦も兼ねて、中世の専門家である谷口先生と世田谷区で発掘に携わっていた鈴木さんを中心に、世田谷城とその周辺を散策しつつ、世田谷区の提示する世田谷城の案内に問題があることや、実は世田谷城の範囲はそこじゃなくてこっちであれやこれやで、まあ専門家によるつっこみ混じりのちょいとマニアックな歴史散歩の会が開催されたのだ。

それは顔を出さねば、ってことで顔を出す。雨降らなくてラッキー。

参加者は全部で18名。けっこう集まりました。


世田谷城址公園に集合し、城址周辺をぐるっと回りつつ、旧尾崎テオドラ邸を見たり、支谷の跡を見たり、実は豪徳寺のアレはああだったんですよとか、城域は世田谷区の案内にあるこの範囲ではなくて、発掘結果や古い伝承から、この範囲と思われるとか、

最新の知見を踏まえた話をいろいろと伺う。

これこれこういう理由でこう考えられる、としっかり言ってくれるのでこちらも納得できる。

そうかそうだったのかーーって感じで、ちょっとわたしの本も見直さねば。

鈴木さんには、一度お会いしたかったといわれて恐縮。

その後、有志でお茶をする際にあれこれと現状の話を伺う。

つまるところ、問題は2点あるようで、

ひとつはいうまでもなくニュースにもなった「著作者人格権放棄」を迫り

それを拒否した谷口先生が解雇された問題。

これがこじれるのがよくわからない。そもそも著作者人格権は放棄できないでしょうに。

自治体の仕事もしたことあるけど、どこもしっかりしていて問題を感じたことはなかったので、足元の世田谷区でそんなことになっていたとはびっくりである。

もうひとつは世田谷区の文化行政の問題(中世が軽視されていて、最新の知見が反映されていないなど、内部の問題)

といっていいんじゃないかと思う。

区史をはじめとする、自治体の名で出す見解は我々が歴史を調べたり本を書いたりするときの

リファレンスになるので、そこで間違いや偏りがあると困るわけで、かなり重要なのだ。

他の自治体でもそういうことあるのですかと聞くと、いや世田谷区はかなりひどいという。

とりあえず、今日聞いた話は、秋に予定している「まいまい東京」のツアーと

同じく秋に予定している「目黒学園カルチャースクール」の「東京古道散歩」の「世田谷編」に反映させる予定なので乞うご期待。資料を作り直さねば。

で、ascii.jpの猫連載を仕上げて送って寝る。



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