妻が、明日遊びに行きたいという。
遠くて夏っぽくて海か渓谷があるとこ。
えーーーっ。
突然いわれても。
で、考えた。
日帰りで海を満喫できるとこ。
江ノ島の裏側はどう?……江ノ島は観光客が多いからと却下
伊豆半島がいいというけど、ちと遠い。
寝る直前に思いついた。
東京湾フェリー。
久里浜からフェリーで房総半島に渡って
鋸山に登ればもう
海も満喫できるし、最果て感もあるし、
猫もいるし(たぶん)、最近行ってないし、まあちょうどよいかということで
早起きして
京急久里浜駅。
バスでフェリー乗り場へ。
往復チケットを買って船へ。
簡単な地図。鋸山の尾根が上総と安房の国境だったのだ |
人間だけなら往復で1320円。片道約40分。
40分の船アトラクションと思えば安い。
個人的には走水から富津へ、古代東海道船「ヤマトタケル」とか出してくれると楽しいのだが、
まあそういうムチャはいうまい。
フェリーが出航するとウミネコたちがまとわりついてきて
乗客が持つかっぱえびせんにくいついてる。
なぜかっぱえびせんなのか知らんが、
あんな油と塩が多いものを鳥に食べさせるのはいかんのじゃないかと思うのだが、
ウミネコの繁殖地として有名な蕪島では「ウミネコのエサ」として@
かっぱえびせんを売ってるらしい。
→@nifty:デイリーポータルZ:ウミネコ島の恐怖~鳥が人々を支配する島
何がなんだかわからないが、とにかくここでもかっぱえびせんである。
FUJIFILM X-T10 |
|
|
わたしは暑い甲板で作例やらウミネコやらを撮りつつ過ごす。
にしても暑い。
暑いので客室に逃げ込んで一息ついたらもう到着。
昼飯を食い、
旧道を辿って鋸山ロープウエイ乗り場へ。
港から歩いていけるのがよいやね。
裏の旧道がまた風情があってよし。
ロープウェイ乗り場直前に金谷神社。
|
千葉大学の論文(http://mitizane.ll.chiba-u.jp/metadb/up/AN10494742/KJ00004297087.pdf)
によると、
「たたら師、鍛治師、鋳物師といった文字どおり金属にかかわる職業「金屋」によるものだろう」
という。金屋で谷地だから金谷だ。
鋸山の麓にある金谷神社は720年創建と伝わるという古社。境内には「大鏡鉄」と呼ばれる円形の鉄板が奉納されている。1469年に海で見つけられ引き上げられたと伝わる。
詳細は上記論文を。
鋸山にある日本寺もその頃、行基上人が開基となって開かれたと伝わる。
鋸山がある種の聖山であり、房州石の石切場でもあったということで、
律令時代からあった集落といっていいかも。
ちなみに、東京低地にいくつか古墳が残っているのだが(柴又とか立石とか)
そこで石棺に使われていたのが房州石だそうで、
房総半島の先から葛飾まで運ばれたのだ。
この金谷神社脇の道を上るとロープウエイ乗り場。
途中、崖に穴が開いてる。千葉って崖の穴が多い。掘りやすいんだろか。
これは防空壕あとかなと思う。
どうでしょう。
さてロープウエイ。
お盆最終日だからか、観光客が思ったより多く、ロープウエイもひっきりなしに往復してる。
山頂駅の屋上から浜金谷湊を見下ろす。
と、どうも左手が地形的にあやしい。
きっと、土か石を採取したあとだろう。ずいぶんえぐったもんだ。
もうちょっと寄ってみる。
実はここ、中世の金谷城址らしい。
今はえぐられて見る影もないけど、ここに城があったのかと思うと感慨深い。
場所的に三浦半島が近くて城を築くのによさげな土地だしな。
で、鋸山散策をしようと思ってやっと思い出した。
ここ、上ったり下ったりが激しくてめちゃ疲れるのだよ。
とほほ。
でもここまできたからには地獄のぞきを楽しまないわけにはいきますまい。
日本寺の拝観料を払って、
鋸山散歩。
またもや大仏までたどり着けなかったが(疲れたし汗かいたし)、
山道を堪能。
という感じで、
山を楽しんだのでありました。
石を切り出したあとだけに崖のオーバーハングっぷりがたまらんわ。
帰りはiPhoneのHyperlapseアプリでロープウエイから撮影。
うーん、たまらんですわ。
ロープウエイの山頂駅を下から見るとこんなである。石を切り出したあとがすごい。
そういう山であるから、
山肌をよく見るといろいろと見つかる。
これとか、めちゃ気になったのだが、近寄れないのでよくわからん。
崖の穴(鎌倉のやぐらっぽい感じ?)に祠があったり
その上に謎の崖穴施設があったり。
いつか調べてみたい感じである。
帰りも船とバスと電車を乗り継いで帰宅。
鋸山観光というよりは、
電車・バス・船・ロープウエイと
4種の乗り物を楽しんだ一日でした。
こういう日帰り遠出も面白いもんですな。
0 件のコメント:
コメントを投稿