2017/08/20

迎賓館赤坂離宮を堪能した日-地形と本館編-

作例撮りついでに、赤坂にある迎賓館赤坂離宮へ行ってきたのである。
土日はライトアップする←夜景作例を撮れる!
一般公開日で本館の中に入れる上に、藤田嗣治の絵も観られる!
というわけで行かねば案件だったのだ。

実は本館内の一般公開へ行くのははじめて。
四ッ谷駅で降り、正面から入ろうとすると、


本館を観覧する人はこっちじゃなくて、西門へ回ってくれといわれる。
ぐるっと鮫河橋方面へ少し歩くと、西門。
警備員に見つめられながら撮影。
少しだけ空いてる簡素な門から中へ入る。

人が少ない。もっと大勢おしよせてるかと思ってたのだが、ちょっと拍子抜け。
このまま案内に従って奥にある受付へいけばいいのだが、
その前に見逃してはいけないポイントがひとつ。
それは首都高。
迎賓館敷地内を首都高が走ってるのだ。

正確にいえば、敷地の地下を首都高が走ってて、
その一部が吹き抜けになってて上からみえるのだ。
このときカメラはバッグに入れっぱなしだったのでiPhone+ワイコンで撮影。


これは面白い。
地図でみるとよくわかる。
今日歩いたログごとどうぞ。「スーパー地形」アプリ。

首都高が前庭の真下を抜けているのがよくわかる。

ちなみに赤坂離宮跡は戦後、国に移管されて様々な用途に使われ、迎賓館の前は「東京オリンピック組織委員会」が置かれたそうで、ここを首都高が通ったのは1964年なので、オリンピック直前である。

その後、1974年から迎賓館として使われるようになった。

首都高を堪能した後は受付。
行列用のロープが虚しいくらいに誰もいなくてびっくり。
ここの一般公開日って来場者がすごく多くて混雑してるってイメージがあったのだけど
そんなことはないのか。
あるいはけっこう一般公開してるので、昔ほど珍しくなくなったのか。

来場前に細かく持ち物検査が行われ、
そののち、チケットを買って入場。
今回は藤田嗣治の絵が展示されている分、普段の一般公開よりお高めらしい。

わくわくである。
で、入場。
見学できるのは本館内と主庭で、本館内は撮影禁止だけど、主庭はOkというのでカメラを取りだし、
真っ先に主庭へ。
赤坂御用地の地形を見たかったのだ。
上記地図で分かるとおり、主庭の南側はぐっと下がった谷地になってるのである。

本館のある土地から1段下がって噴水があり、さらにぐぐっと下がってるのがわかるかと思う。
徐々に南下する。
噴水を撮りながら、NDフィルタもってくればよかったなと思ってもあとの祭り。
E-M1 Mark II + 12-100mm F4という史上最強手ブレ補正コンビなのである程度のスローシャッターは手持ちでイケちゃうのだ。


さらに噴水の裏側へ。いよいよ高低差である。


この下には降りられないが、隙間から池の水がみえる。
警備員さん曰く、この向こうは迎賓館ではなくて赤坂御用地で皇室の土地なので、階段を降りてもその奥に柵があって入れない。
ここから御用地が覗けないよう、高い木が植えられた。
御用地の森にはタヌキやハクビシンやノラネコがいる。
そうである。

前掲した地図でわかるように、赤坂御用地は昔の複雑な地形がそのまま残っていて、
その中に古道跡があるという話もあり、
古道好きとしては一度散策してみたいのだが、無理だろうなあ。

で、地形と噴水のガーゴイルを楽しんだら、

本館へ。

本館内は撮影禁止。
とりあえず、明治時代後期に西欧に負けない西欧的な建築を、ってことで作っただけあって、けっこう絢爛で宮殿風。

どこもかしこも、欧州宮殿的で当時の日本のコンプレックスや、西欧風にしないと欧米から一人前の国と思ってもらえなかった事情もあるのだろうなと思いつつ
建築や意匠を楽しむ。

どの部屋にも少しずつ和のテイストが紛れ込んでいて、
豪華絢爛なシャンデリアがぶら下がってる花鳥の間に、
日本の花や鳥を描いた七宝焼きが飾られてたり、
ナポレオンの帝政時代にフランスで流行したアンピール様式を取り入れたために
なぜかエジプト風の意匠がはいってて、
でもドアの上に鎧兜の武者がまじってたりするのが
面白い。

堪能してたら、偶然、大昔の会社員時代の同僚にばったり会う。
互いにびっくりする。

本館を堪能したら、
前庭へ。

---以下後編---

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