ヒマなので本を読んだり
週末のトークショーで使うあれこれをちょっとブラッシュアップしたりする。
寝る前に面白い小説を読んではいけなかったのだよなあ
というのを思い出す。
頭がいろいろ回転しちゃって目が冴えて眠れなくなるのだ。
それが「東京都同情塔」。
芥川賞を取ったとか、生成AIを部分的に使ったとかそんなことで話題になったのだけど
生成AIという言葉に拒否反応示す人はラッダイト運動でもすればいい。
この現代をとても現代的に切り出した小説も、楽をして生成AIを使ったわけじゃないし、
そこに描かれている日本が、
ザハの国立競技場が完成した世界線であり、
そこでは誰もがスマホを通してAIと会話しており、
人同士は言葉は通じるのに会話にならない的な、
(今のSNSがそうであるように)
世界中がバベルの塔と化した世界に、
ホモ・ミゼラビリスという概念を顕在化した
東京都同情塔が建てられ、という流れの中に、
そこにコンプラにとらわれる現代の人々とか、現代のネットを使ったコミュニケーションのカリカチュアだとか、
現代の理想的なディストピアが塔に詰まっているとか
いろんなものが見いだされるかもしれないけれども、
つまるところ、
今の世界戦にはザハの競技場が建てられなかったから同情塔もないのだ。
そんなことはどうでもよくて、
久しぶりに「現代における現代ならではの現代のための文学」を読んだ気がして気持ちよかったのである。
にしても小説って久しぶりに読んだわ。
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