2017年1月2日月曜日

御嶽山に初詣&青梅市内延喜式内社論社めぐり

御嶽山初詣の会である。
昨年もあったのだが、わたしが腰を痛めて参加できなかったのだ。

今年はやっといける。
近所に住むTさんのデカいクルマに拾って貰い、
各駅でひとりずつ拾って5人で御嶽山へ。

少し待って駐車場へ入りケーブルカーでショートカットし。
そこからは徒歩。

御嶽山は奥多摩にある。
JR青梅線で奥多摩へ向かう途中。
「おおかみの護符」で有名。
山自体が信仰対象で、江戸時代は御師が各地を回り、
御嶽講が発達した。
今でも現役の御師や宿坊がある。
有名な神社である。

山頂で参拝。

我々の間に「神社へ行ったら本殿の裏も見ろ」の鉄則がある。
裏が面白いのである。
御嶽神社はその典型。裏に旧本殿の建物があったり、大口真神を祀った社があったり、各種摂社が並んでたりするのだ。
さらに、奥宮遙拝所は要チェック。
御嶽神社には「奥宮」があり、そこへは行けないので、御嶽神社の裏から遙拝するのである。


遙拝を終えてあれこれ本殿の裏を楽しんでいると、之潮の芳賀ひらくさんらしき人をみかけたという声が。慌てて探して声をかけて挨拶する。
之潮の本や古地図には昔から世話になっているのだ。
名前を覚えていて暮れて嬉しい。新年そうそうよい偶然である。

このあと長尾平からの眺めを楽しみ、
昼飯を食って当初の目的は完了、なのだが、
今回はお願いして、青梅の「延喜式内社めぐり」をすることに。

延喜式という平安時代の延喜年間にだされた文献が残っており、
そこに「神名帳」がある。各国の朝廷が認めた神社のリストだ。
そこに乗っている神社は「延喜式内社」と呼ばれるのだが、
「郡名」と「神社名」しか書かれてない。まあ当時としてはそれでよかったのだ。
だが、神社名ってけっこうアバウトなもので「今のどの神社を指しているか江戸時代の時点でよくわからなくなってる」のである。
同じ名前(あるいは似た名前)でずっと続いており、他に候補が無い場合はいいが、
「多磨郡」の「八座」に至っては、
複数の候補がある「論社」がいくつもあるのである。

その分布を調べてみると実に面白い。
調布+稲城エリア(国府周辺エリアと思っていい)

奥多摩エリア(青梅市とあきる野市)
に論社の所在地がきれいに分かれているのだ。

そのうち青梅市がらみが三座。

・大麻止乃豆乃天神社
 御嶽神社(青梅市) vs 大麻止乃豆乃天神社(稲城市)
・青渭神社
 青渭神社(青梅市) vs 青渭神社(調布市) vs 青渭神社(稲城市)
・虎柏神社
 虎柏神社(青梅市) vs 虎狛神社(調布市)

という具合である。
神社名ってよく調べると明治になって、延喜式内社と同じ名前に変えたところもあり、「今の神社名はあまりアテにならない」のだ。

で、御嶽神社の参道にはこんな碑が建ってるのである。
なぜ御嶽神社が「大麻止乃豆乃天神社」と比定されているのか。
さっぱりわかりません。
「おおまと」の「つ」の「天神」
なわけで、「つ」は「津」だろうといわれてる。
御嶽神社に「津」はないよな。
なぞだ。あれこれあたってみたけど、「大麻止乃豆乃天神社」に比定された根拠がよくわからない。

 で、せっかくクルマで連れてきて貰っているのだから、残る2つへも立ち寄ってもらったのである。
 まず「青渭神社」。青渭の「渭」は中国にある河のこと。転じて、湧き水や沼など重要な水源がある場所を指す。
 行ってみるとしよう。



正月なのに静かすぎ!
とても縁起式内社で地域の産土神とは思えない地味さ。
参拝客もいないし。小さな集落なので元日で全部済ませてしまったか。
こんな山の中腹なのに「青渭神社」とはこれいかに。
実は!
この後ろの山の上に「奥宮」があり、そこの前に水が湧いているというのだ。
そこが本来の青渭神社なんだそうな。
ああそれならわかるかも。

続いて虎柏神社。
細かい由緒は謎だが、ここには虎柏神社と上下諏訪神社があり、江戸時代は諏訪明神と呼ばれていたらしい。
ここは青渭神社の逆。延喜式内社であることを主張しすぎ。
いくらなんでも拝殿の扁額にこれはないだろう(笑)。

虎柏の語源が知りたいがよくわからない。
ちなみに「調布」にあるのは「虎狛神社」。「珀」は「狛江」の「狛」。このあたりは狛江郷の一部だったのだ。
で、虎柏は「虎狛」の転記ミスという説が出てるのである。

ちなみに、各社とも「うちが延喜式内社だ」といっているが、
どちらが該当するかはわからない(こういうのを論社という)。

以前作った「多磨郡延喜式内社分布図」をどうぞ。
多磨郡って広いのにこの偏り方が面白いでしょ。

まだ時間があったので、多摩川沿いにある阿蘇神社も訪問。


こちらも、平将門、藤原秀郷らが由緒に登場する古社である。
多摩川が削った河岸段丘の上に古くからあったのだ。

武蔵御嶽神社と多磨の古社めぐりの楽しい1日なのであった。
ついでに、
古刹も2つほど回ったけど割愛。

多磨郡の縁起式内社もこれで狭山丘陵の麓にある「阿豆佐味天神社」と
あきる野市にある「穴澤天神社」(稲城市にある穴澤天神の論社)以外は
全部訪問したので、
いつかどっかにまとめたいと思っております。



2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

おそらくですが比定が否定になっているかと(2カ所)。当コメントは削除してください

ogikubo kei さんのコメント...

ありがとうございます! 今気がついて直しました。