2015年7月24日金曜日

わたしはなぜバリアングルよりチルト式を好むのか

今年はマイクロフォーサーズ界で残念な出来事がふたつあった。

ひとつめはオリンパス。
E-M5の後継機であるE-M5 IIが「チルト式モニタ」から
「バリアングルモニタ」に変わっちゃったことである。
もうひとつはパナソニック。
GX7の後継機であるGX8が「チルト式モニタ」から
「バリアングルモニタ」に変わっちゃったことである。

なんてこった!

今回はその話。

バリアングルモニタは横に開くヒンジと縦に回転するヒンジの2つを持っており
「いったん横に開いてから回す」という構造が特徴だ。
この方式のメリットは「より自由な角度にモニタをセットできること。

FZ1000のバリアングルモニタ

具体的には2つ。
ひとつめは横に開いてから回すため「180度回せば自分撮りにも対応できる」。
もうひとつは斜めの位置で止めることで「縦位置でのローアングル撮影に対応できる」。
である。
これだけ見ると、チルト式に比べて圧倒的にこちらが良さそうに見える。
チルト式は縦位置ローアングルに対応できない。
知人のカメラマンにも、縦位置撮影が多い(ポートレートなんか特にそう)からバリアングルがいいという人がいる。

だがしかし、バリアングルモニタには致命的な欠点が4つもあるのだ。

ひとつは「開いて回転する」という2アクションが必要になること。
これ、瞬時にさっとセッティングしづらい。

もうひとつは、撮影後にモニタをそのまま戻すと、裏を向いちゃうことである。
このように。


普段この状態になっていて問題ないならよい。
常にこの状態でよいなら、モニタを開いたときにすぐ使えて良い。
だがしかし、デジカメの場合、
写真の再生、撮影の細かいセッティングはすべてモニタを見ながら行うのだ。
これだとモニタが見えない。EVFを覗けばいいんだけど、
常時覗いてたら疲れるじゃないか。

かくして
「モニタを横に開いて撮影」→「撮り終えてそのままパタンと閉じる」→「再生してチェックしよう(あるいはセッティングを見直そう)」→「げ、モニタが裏向いてるじゃん」→「また開いてひっくり返す」
が頻発し、使っててイライラするのである。


ああ、なんてこった。

バリアングルの方がいいといってる人って、あまり背面モニタを使わない人じゃないかと思う。アイピースを覗いての撮影がメインならそうは気にならないだろうしね。
わたしも普段はEVFで撮るけど、腰と相談しながらつらいときはさっと背面モニタに切り替えるから。

そして3つめの欠点。
それはモニタを開いた状態だとストラップが邪魔になるということ。
見ての通り、モニタを横に開くと、モニタ・ストラップ・カメラ本体・ストラップとなる。
開いたモニタを上から見る(ローアングル撮影するんだから当たり前だ)と
ストラップが画面にかぶって邪魔なのだ。
普通に考えて、邪魔だろう、それ。
以前、パナソニックのGH1やG3で猫を撮ってたのだが、それがけっこうストレスだった。

4つめの欠点は、横位置ローアングル撮影時に「モニタが光軸からずれる」こと。
風景を撮るときは問題ないけど、
マクロ撮影時、さらに動いている猫を追うときは
モニタとレンズの光軸の位置のずれがすごくストレスなのだ。

2つの利点と4つの欠点。
かくしてバリアングルモニタは精神的によくないのである。

対して、チルト式モニタはシンプルである。

単に根元にヒンジがあって上下に動くだけだからだ。
最近の安いカメラは(G7Xなんかそうだな)、上にひとつヒンジがあるだけなので
ハイアングル撮影に対応してくれないが、
まっとうなチルト式モニタなら上と下の2箇所にヒンジがあって使いやすい。
Powershot G3Xのチルト式モニタ。これはよい。
これのメリットは、
・ワンアクションでぱっと角度をつけられるので瞬時の撮影に対応できて快適
・光軸がずれないので構図を微調整しやすい
の2点。
逆にデメリットはひとつ
・縦位置ローアングル時は役に立たない(モニタを斜めから見てアタリをつけるしかない)

つまり、

「縦位置ローアングル撮影時以外はチルト式の方がずっとストレスなく快適に使えて優れている」

のだ。

だからわたしはチルト式が好きなのである。
猫を撮るとき、頻繁にモニタを開いてローアングル撮影するからね。

パナソニックはずっとバリアングルでやってきたから、チルト式だったGX7が異端だったのはまあしょうがないとして、だ、
オリンパスはずっとチルト式でやってきたのだから、今からバリアングルにされても困るのである。
だからE-M5 IIに手を出す気はない。もしE-M1 後継機もバリアングルになっちゃったらどうしようとそちらが不安である。

もし両方を解決するなら、チルト式にひとつヒンジを追加するという手はある。
こんな感じに、普通にチルトしつつ、
モニタ右にあるヒンジで横にも開くようにするわけだ。


ヒンジがややこしくなるとモニタ回りにスペースが必要になりそうだけれども、
これと同等の構造をもつ「ケータイ電話」がかつてあったわけで
(パナソニックがかつて上と横にヒンジが付いた端末を出してたし)
作れないことはないはず。
バリアングルにするくらいならこっちにして欲しいわあと強く思う次第。

ちなみに今のところ、ミラーレス機では

○チルト派
・NIKON Nikon 1(V3やJ5)
・OLYMPUS E-M1 / E-M10 / E-PL7
・FUJIFILM X-T1 / X-T10
・SONY α5000 / 5100 / 6000 / α7
・Panasonic GX7
・CANON EOS M3

○バリアングル派

・OLYMPUS E-M5 II
・Panasonic GX8 / G8 / GH4

とチルト派が強いわけだが、
間違って、E-M1の後継機がバリアングルになっちゃわないよう祈る次第である。

あ、ちなみに動かないモニタは論外ね。
QV-10でデジカメをはじめた人としては動いて当たり前なのです。



1 件のコメント:

Taro Kaonoi さんのコメント...

私も、あまり賛同を得られないチルト派です

人気はなかったけどα55の下ヒンジだったら許容できます
でも、最近はみんな横開きなんですね