2015年8月26日水曜日

「オオカミの護符」は名作!

ソニーのRX10M2のブツ撮りとレビューの下書き。
多少なりとも晴れた日の作例が欲しいのだがこの先天気悪そうで困ったものである。

実はずっと前から勧められていたのだが
なんだかんだと後回しになっていた本「オオカミの護符」をやっと読み始める。
……
なにこれ、めちゃオモロイじゃないか。

「オオカミの護符」とは武州御嶽神社のお札のこと。
多摩ニュータウン近くの旧家にて


御嶽神社(「おんたけ」じゃなくて「みたけ」)は御嶽山の山頂にある神社で、
JR中央線御岳駅からバスとケーブルカーを乗り継げば、重装備じゃなくても参拝できる。
御嶽神社拝殿。

御嶽神社周辺には山の上の集落が今でも維持されており休日は賑わってる。

ここのお札が多摩川流域を中心に広い地域で見られるのだ。
御岳信仰である。
それについて書いた本、
……と聞いていたので、
御嶽神社の山岳信仰について解説してるのかな、じゃあ必要な時に読めばいいや
と後回しにしてたのだ。
間違いでした。

これ、本としてすごく面白い。
著者さんが生まれ育った地元にある「御嶽講」に興味を持ち、
高度成長期の住宅街化によって失われつつある古くからの農民の
民間信仰について追いかけていくドキュメンタリーで
その追い方がいいのだ。
山に対しても神様に対しても集落に対しても伝統に対しても現地の人に対しても
すごく真摯で、失礼がないのがいい。
丁寧においかけていき、
しまいには秩父の山奥(三峯神社や宝登山があるから)にまで、
現地の人に取材しながら達する過程が
過不足なく描かれていて、すごく構成が練られているのだなと感心する。

だから読者も一緒になって、
里から山へと旅をできる。

山岳信仰といえば、修験行者がこもったり、
高地に住んでる人のものと思われがちだが、
東京の農村(当時の農村なのでもちろん世田谷も練馬も大田も含まれる)に
大山信仰があり、大山詣でをしていたように
里にとっても遠くに見える山々はとても大事であり、
里の人々の生活に直結してたのである。

とりあえず、川崎市や大田区や世田谷区や杉並区や三鷹市や、
その他多摩川が比較的近いところに住んでる人は、
旧家や小さな祠などに大口真神のお札が貼ってないか気をつけて見てみるといい。
もし1枚でも見かけて気になるなら本書を読むべし。
ちょうど2014年に文庫になったとこだし。
御嶽神社拝殿の裏にある「大口真神神社」の狛犬。おおかみである。
で、これを読んでから御嶽神社へ行くとまた楽しそうなので、
再訪せねばなあ(写真は2013年に訪れたときのもの)。



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