2011年6月17日金曜日

福島第1原発事故と放射線(by NHK)

正直、震災で、NHKを見直しました。
震災直後は各局の特別報道番組をはしごしてたんだけど
途中からはもうNHKのみ。民放のニュースは扇情的で耐えられなくて。
もうすっかり解説委員の顔も覚えちゃったし。

ニュースのみならず、
・Twitterで積極的に情報を発信してくれた
・NHK科学文化部がブログを開設して、その日のニュースをまとめてくれた。
これはテレビを見損ねるわたしには非常にありがたく、
今でも毎日チェックしております→NHK「かぶん」ブログ

テレビ番組、Twitter、ブログときて、次は出版。
一番大事なのは「伝える」ことで、
テレビ局だから第1優先は「番組」だけど、同時にネットや出版を使うことも辞さない
姿勢に好感が持てます。

で、この「緊急解説! 福島第一原発事故と放射線 (NHK出版新書 353)」。
たまたま見付けたのでAmazonで買ってみたわけで、
内容はといえば、緊急出版ものにありがちな冗長さは否めないものの、
NHKらしい秀逸な「福島第一原発事故入門になってる」。
理系的な頭を使うややこしい話は省いて、
今回の事故をわかりやすくかみくだいて、
整理してくれます。
このスケジュールで出版してこれだけまとまってれば十分でしょう。

読みどころは、これはNHKにしか書けないだろうという、
震災当日のNHK放送センタードキュメント48時間。
解説委員が放送センターで何をしてて
当初の情報が極端に少ない中で、何をどう伝えようとしたのか、
ずっとテレビとにらめっこしてたあのとき、現場はどうだったのか
リアルに描かれてて、ここだけでも読むべし。
情報がないなかで解説を求められる現場の緊張感が伝わってきて
「今でもあんなスタジオは二度と経験したくないと思います」という一言に
リアリティを感じる。
最後の対談は半分でいいから、ここをもっと書いて欲しかったくらい。

もうひとつは
長く原発を取材してた水野解説委員による今までの原発の実態かな。
まったく意味がなかったオフサイトセンターの話や今までの隠蔽体質が暴かれてる。

推進側でも反原発でもなく、可能な限り中立であろうとしながら
書かれているのがとてもNHKらしくて、よい。
今回の大事故を素早くまとめた入門書として手元において損はなし。
逆に主義主張を読みたい人は他の本を。

2 件のコメント:

うさぎねこ さんのコメント...

初コメントになります。
原発に関しては、なるべく感情的でない本を読みたいと思っているところでしたので、ご紹介ありがとうございました。本日アマゾンで注文しました。

荻窪圭 さんのコメント...

うさぎねこさんこんにちはorおはよう
事故以来、原発本が雨後の竹の子状態で、どれを選ぶか悩みますよね。この本、既に原発について調べまくってる人にはぬるいかもしれませんが、NHKの現場の人ならではの内容が盛り込まれててお薦めです。